<マンスリー原子力施設>東海再処理施設、ガラス固化 7月上旬再開へ

2022年6月30日 07時47分
 ★…日本原子力研究開発機構は、東海再処理施設(東海村、廃止措置中)で中断している高レベル放射性廃液のガラス固化処理を7月上旬ごろに再開するとの見通しを示した。6日に開かれた原子力規制委員会の東海再処理施設安全監視チーム会合で報告した。
 ガラス固化は昨年8月に約2年ぶりに再開したが、溶かしたガラスを廃液と混ぜる「ガラス溶融炉」底部の出口付近にガラスの塊が想定より早くたまったため、10月に停止。残留ガラス(約36キログラムと推定)を遠隔操作で除去する作業を今年5月23日に終え、溶融炉を加熱する準備に入っている。
 ★…原子力機構は24日、新型転換炉ふげん(福井県敦賀市、廃炉中)の使用済み核燃料731本を再処理してもらう契約をオラノ・リサイクル社(フランス)と結んだと発表した。うち265本(プルトニウムを含むMOX燃料153本、ウラン燃料112本)は東海再処理施設で保管中。同施設は2007年5月に運転を中断したまま廃止措置に入っており、ふげんから搬入済みの核燃料が再処理されずに残されている。
 核燃料は23年度〜26年夏ごろに輸送し、24〜29年度に再処理を実施する予定。取り出したプルトニウム(約1.3トンの見込み)は「平和的利用」を前提にフランスへ譲渡し、発生した高レベル廃液は日本で引き取る。
 原子力機構は約2億5000万ユーロ(約350億円)をオラノ社に支払う。全額、文部科学省予算に計上される機構の運営費交付金で賄われる。機構の原子力科学研究所(東海村)に保管されているふげんのMOX燃料5本についても、オラノ社に再処理を委託する方向で調整を進める。
 ★…日本原子力発電によると、東海第二原発(東海村)では5月30日に社員1人の新型コロナウイルス感染を確認して以降、新たなコロナ感染者は出ていない。原子力機構は6月3〜28日、県内の施設で働く職員や作業員8人の感染を発表。いずれも、原子炉や核燃料物質などの安全管理に影響はなかったという。(宮尾幹成)

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