「長時間ゲーム 生活悪影響」 若者の3割が1日2時間超

2019年11月28日 02時00分
 全国の十~二十九歳の約33%が平日に一日当たり二時間以上オンラインゲームなどをしており、時間が長い人ほど、学業や仕事への悪影響や、体や心の問題が起きやすい傾向にあったとの調査結果を、依存症の専門治療を行う国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)が二十七日、発表した。ゲームと生活習慣の実態を全国規模で調べたのは初めて。ゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる「ゲーム障害」の検査法や治療の指針作りに活用される。
 世界保健機関(WHO)は今年五月、「国際疾病分類」最新版で、心身に問題が起きてもゲームをやめられない状態を「ゲーム障害」という依存症に認定。センターは国内の実態を把握するために厚生労働省の委託を受けて調査を行った。
 今年一~三月、全国の十~二十九歳の男女九千人を対象に実施し、五千九十六人が回答。過去十二カ月間に85・0%がスマートフォンやパソコン、ゲーム機を使ってゲームをしていた。問題が生じている割合は、全体としてゲーム時間が長くなるほど高く、二時間を境に大きく増えた項目が複数あった。
 平日一日当たりの時間がもっとも多いのは「一時間未満」で40・1%。「二時間以上、三時間未満」は14・6%だった。「三時間以上」は18・3%で、この中には「六時間以上」も2・8%いた。男性が女性より長時間ゲームをしていた。
 「趣味や友達に会うなど大切な活動への興味が著しく下がった」と答えたのは6・8%で、四時間以上ゲームをする人では20%を超えた。「ゲームによって学業や仕事に悪影響が出ても続けた」人は5・7%。これも時間が長くなるほど割合が高くなり「六時間以上」では24・8%だった。
 また10・9%の人が「ゲームのために腰痛や目の痛みなど体の問題が起きてもやめられなかった」ほか、7・6%は「睡眠障害や不安など心の問題が起きてもゲームを続けた」と答えた。

◆貴重な実態データ

 調査を担当した国立病院機構久里浜医療センターの樋口進院長の話 ゲームをする時間が長いほど生活に悪影響が出るのは当たり前だと思うかもしれないが、国レベルの調査はこれまで無かった。実態が数値で明らかになったのは貴重だ。子どもにいつからゲームをさせて良いのか、時間はどのくらいが良いのかとよく聞かれるが、医学的に根拠のある研究は見たことがない。今回の調査は、それを考える材料になる。患者の相談に対応するマニュアルや治療の指針作りを進めていきたい。
<ゲーム障害> ゲームをしたいという衝動を抑えられず、日常生活よりもゲームを優先し、健康を損なうなどの問題が起きても続けてしまう依存症。2022年から使われる世界保健機関(WHO)の「国際疾病分類」最新版で治療が必要な病気と認定された。家庭や学業、仕事に重大な支障が生じる状況が少なくとも1年以上続くなどした場合に診断される。有効な治療法は確立していない。

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