医薬品卸4社 談合か 57病院運営の独法入札で

2019年11月28日 02時00分

メディセオの本社が入るビル=27日午後、東京都中央区で

 独立行政法人地域医療機能推進機構(東京)の薬の入札を巡って談合した疑いがあるとして、公正取引委員会は二十七日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、メディセオ(東京)など医薬品卸売大手四社を強制調査した。利益を確保するため受注調整を繰り返していた可能性もあるとみて、検察当局への刑事告発を視野に調べる。
 国が定める薬の公定価格(薬価)は、卸売業者が医療機関に納入する際の市場価格を基に、原則二年に一度見直されるため、談合は高止まりにつながる恐れがある。公取委は、二〇〇一年にも一部の社を含む九社が、宮城県内での医薬品納入を巡る価格カルテルで排除勧告を受けていることなどから、悪質性が高いと判断したもようだ。他に強制調査を受けたのはアルフレッサ(東京)、スズケン(愛知)、東邦薬品(東京)。
 関係者によると、機構は全国で運営する五十七病院の薬を一括で調達しており、四社は機構が実施した一八年の一般競争入札で、事前に受注調整した疑いが持たれている。一回落札すると薬を二年間納め続ける仕組みだった。
 入札は五十七病院に一八年七月~二〇年六月に納入する七千九百三十三種類の医薬品に関するもので、メディセオが百五十六億円、アルフレッサが百五十九億円、スズケンが百九十億円、東邦薬品が二百三十四億円で落札した(いずれも予定価格)。
 機構は地域医療の充実を目的に、五十七病院のほか看護専門学校七校や二十六の介護老人保健施設も運営。一四年四月の機構設立以降、病院で扱う医薬品について一四、一六、一八年に行われた三回の入札全てで、四社が受注を分け合っていた。
 四社は、いずれも調査が入ったのは事実だと認め「全面的に協力していく」としている。
 公取委の強制調査は、〇六年施行の改正独禁法で新設された権限。一七年十二月には、リニア中央新幹線の工事を巡る談合で、東京地検と合同で大手ゼネコン四社を強制調査している。

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