世界の安保情勢、新局面へー NATO首脳会議閉幕、中国・ロシアとの対決姿勢鮮明に

2022年6月30日 20時29分
スペイン・マドリードで行われたNATO首脳会議(AP)

スペイン・マドリードで行われたNATO首脳会議(AP)

 【マドリード=加藤美喜】北大西洋条約機構(NATO)首脳会議は30日、マドリードで2日間の日程を終えて閉幕した。12年ぶりに改定した新「戦略概念」では、ロシアの脅威に加えて中国を「体制上の挑戦」と初言及し、中ロとの対抗意識を鮮明にした。北欧フィンランドとスウェーデンが加盟する見通しとなったNATOの役割は拡大し、世界の安全保障情勢は新たな局面に入る。

◆岸田首相「ウクライナは明日の東アジアかも」

 会議には日韓、オーストラリア、ニュージーランドのアジア太平洋の4カ国首脳が初参加し、対中国を念頭に連携強化を確認した。岸田文雄首相は「(ロシアが侵攻した)ウクライナは明日の東アジアかもしれないという強い危機感を抱いている」とNATOとの協力を進める考えを示した。
 戦略概念は冒頭で「ロシアのウクライナ侵攻は平和を打ち砕き、安全保障環境に深刻な変化をもたらした」と言及し、ロシアを「同盟国の安全保障に対する最大かつ直接の脅威」と位置付けた。
 中国については「野心的で威圧的な政策が、われわれの利益、安全、価値に挑戦している」と名指しした。さらに中国が世界的な影響力を拡大するため、「幅広い範囲で政治、経済、軍事的な方法を利用している」と警戒感を示した。
 首脳会議ではフィンランドとスウェーデンの加盟を認めることで合意。NATOのストルテンベルグ事務総長によると、両国のNATO正式加盟に関する加盟議定書への署名を7月5日に行う予定で、その後、加盟各国が批准手続きに入る。このほかウクライナへの支援強化や、東方防衛の強化も決定した。

おすすめ情報