<くらしの中から考える>部活動

2022年7月1日 07時17分
 もうすぐ夏休み。スポーツや文化・芸術の大会やコンクールなどに向けて、学校の部活動(クラブ活動)に励んでいる人も多いでしょうね。ただ、最近は部活動の数や活動日を減らす学校も増えています。部活動をやったほうが、学校生活が充実する? やらなくてもいい? 皆さんはどう思いますか。(植木創太)

◆少子化で選択肢減 所属しない人が増加

 部活動は学校の「課外活動」。教科の授業とは違い、児童生徒が自主的、自発的に参加するものだ。国が定めた学習指導要領にも「学校で行わなければいけない」とは書かれていない。しかし、多くの学校に部活動があり、子どもたちに参加を義務付けている学校も少なくない。
 スポーツ庁が二〇二一年、全国の中学二年生約百万人を対象に実施した調査では、運動部にも文化部にも所属しない人の割合は男子が16・5%、女子が12・6%だった。同じ方法で一四年に行った調査結果に比べると、男子で4・4ポイント、女子で3・5ポイント増加。〇八年の別の調査では、回答した男子の78%が運動部に入っていた。
 スマートフォン向けのアプリ開発会社バイドゥ(東京)が二〇年十二月~翌年二月、十代の男女約二千七百人に入りたい部活動を尋ねたアンケートでは、部活動に入らない「帰宅部」が一位に。コロナ禍の中、子どもたちの部活離れがうかがえる結果となった。
 教育研究者らでつくる日本部活動学会の初代会長で、部活動の実情に詳しい日本教育実践研究所長の長沼豊さん(58)は、その背景として少子化が進み、部活動の選択肢が減ってきたことを挙げる。日本中学校体育連盟の資料によると、二一年度の十三~十五歳の運動部加盟人数は約百八十四万人。一一年度の二百二十九万人から二割ほど減った。長沼さんは「野球やサッカーなどの団体で取り組む部活動の場合、学校単位では必要な人数が集まらなくなってきた」と言う。
 先生たちの働き方改革の影響もある。日本の先生は世界一多忙とされ、文部科学省が一六年度に行った調査では、小学校で33%、中学校で57%の教員が月八十時間以上が目安の「過労死ライン」を超える残業をしていた。放課後や休日にも顧問などとして部活動の指導をしていることが大きな理由の一つのようだ。

◆「地域で運営」促す 卒業後も打ち込める

 同省は、部活動の運営を教職員ではなく、学校外から専門の指導者を招くなどして、地域の大人に任せていくよう促している。長沼さんは「将来的に地域主体の活動になれば卒業後も参加でき、異世代交流につながる」と利点を挙げる。
 部活動をきっかけに競技と出合ったり、文化や芸術に興味を持ったりした人もいるだろう。長沼さんは「生涯打ち込めるものや仲間ができ、人生が豊かになるのも部活動の良さ。その意義がより良い形で受け継がれていけばいい」と話す。

◆皆さんの意見を送ってください

 皆さんはどんな部活動に入っている、または入りたいですか? その理由と合わせて意見を募集します。紙面で紹介したお子さんの中から抽選で図書カードをプレゼントします。応募は〒460 8511 中日新聞(東京新聞)生活部「学ぶ」係=ファクス052(222)5284、メールseikatu@chunichi.co.jp=へ。URLからからワークシート兼応募用紙もダウンロードできます。夏休みにじっくり考えて8月18日までに送ってください。
https://www.chunichi.co.jp/info/nie/download

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