措置命令に回答無し 盛り土前所有者 指導権限は県に

2022年7月1日 08時12分
 静岡県熱海市伊豆山の土石流災害で被害を拡大させたとされる盛り土の一部が起点部に残る問題で、市は六月三十日、土地の前所有者の不動産管理会社元代表=神奈川県小田原市=に対して出した措置命令への回答が、期限の同日までになかったと明らかにした。七月一日からは、盛り土を規制する県の新条例が施行されるのに伴い、指導の権限は県に移る。
 土石流の起点部には、県の推定で約二万立方メートルの土砂が落ち残っており、県は不安定で撤去が必要と判断している。この調査結果を踏まえ、市は三月末、県土採取等規制条例に基づき、盛り土の届け出をした前所有者に対し、行政指導を実施。しかし、応じなかったため、五月末に崩落防止などの安全対策を講じるよう命じる措置命令を出し、六月三十日までに実施計画書の提出を求めていた。
 斉藤栄市長は会見で「規制力が強まる新条例の施行はありがたい。権限は県に移るが、地元としてもしっかり現場の監視はしなければならないし、今後も県とは綿密な実務上の連携を取る」と話した。
 権限が県に移った後は、県は措置命令を視野に弁明の機会を前所有者に与え、納得のいく回答がない場合は措置命令を出す方針。命令にも従わない場合は、税金による代執行を検討する。(山中正義、塚田真裕、中川紘希)

関連キーワード


おすすめ情報

静岡の新着

記事一覧