<参院選東京選挙区>6議席に34候補、各党の戦略は? 自民は著名人2人ですみ分け、立民は投票率アップに期待

2022年7月1日 19時07分

東京タワーと都心のビル街


 10日投開票の参院選は、18日間の選挙戦の後半戦に入った。全国最多の改選6議席を34人が争う東京選挙区では、自民党と立憲民主党がそれぞれ2人を擁立し、得票をできるだけ均等にして2議席の維持を狙う。公明、共産両党は現有の1議席死守を目指す。激戦区でしのぎを削る各党の戦略や思惑を探った。
 自民は現職で組織票を基盤に持つ朝日健太郎氏に加え、引退する現職の後継として、党支持層以外から得票を見込める俳優の新人生稲晃子氏を立て、すみ分けを図る。東京都連幹事長を除く党所属都議のうち19人が朝日氏、13人が生稲氏を支援。菅義偉前首相が朝日氏の後ろ盾となり、生稲氏は党内最大派閥を率いる安倍晋三元首相の全面支援を受け、互いに競う。
 立民は、民進党時代の16年に獲得した2議席の改選を迎えた。知名度が高い現職蓮舫氏と、元衆院議員の新人松尾明弘氏を擁立。蓮舫氏の集票力を考慮して、都内に25ある衆院選挙区支部のうち、24支部の地方議員らが松尾氏を支援し、2人当選を目指す。6月20日開票の杉並区長選で、立民などの推薦を受けた新人が現職を破った勢いも生かしたい考え。都連幹部は「区長選では投票率が5ポイント上がっただけで山が動いた」と投票率アップに期待する。
 公明党の現職竹谷とし子氏、共産党の現職山添拓氏は、それぞれの組織票固めを重視する。両党とも古くからの支持層を手堅くまとめ、都市部に多い無党派層へと拡大することで当選ラインを視野に入れる。
 拠点の大阪から勢力を広げたい日本維新の会は、元大阪市議の新人海老沢由紀氏を擁立。19年参院選に続く東京での議席獲得で「全国政党化」の足掛かりにしたい考えだ。
 国民民主党は、地域政党「都民ファーストの会」が国政進出のために設立した政治団体「ファーストの会」と連携し、都民ファ代表の新人荒木千陽氏を推薦した。合同選対本部を設置し、都民ファの特別顧問を務める小池百合子都知事との関係強化に期待する。
 れいわ新選組は、13年参院選で当選した元職山本太郎代表が若者らの支持拡大を目指す。得票率2%を獲得できなければ公選法上の政党要件を失う社民党は、党幹事長の新人服部良一氏が挑む。
 NHK党は新人を5人擁立する奇策で比例票の掘り起こしを狙う。政治団体や無所属では、作家の新人乙武洋匡氏らが無党派層への浸透を図る。(村上一樹)

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