経済活動と両立か、感染抑制重視か コロナ感染者は再び増加傾向の中で

2022年7月3日 06時00分
参院選「公約点検」 ⑤コロナ対策
 減少傾向だった新型コロナウイルスの感染者は最近、全国的に増加しつつある。社会経済活動の拡大で、さらに感染者が増える懸念もあり、各党は医療体制の強化など、感染対応に力を入れる。ただ、感染抑制を重視するのか、経済活動との両立に力点を置くかで、スタンスに違いがみられる。
 経済活動を重視するのは自民党だ。岸田文雄首相は「平時への移行の道を慎重に歩んでいく基本方針を堅持しつつ、一日も早く日常を取り戻せるよう努力する」と強調する。
 自民党は公約で「感染症対策と社会経済活動の両立で、国民の命と暮らしを守る」と掲げた。政府は既に、米疾病対策センター(CDC)をモデルにした医療対策の専門家組織「日本版CDC」の創設と観光支援事業「GoToトラベル」に代わる旅行支援策の全国展開を表明した。
 同じように経済活動も重視するのが日本維新の会と国民民主党だ。維新はコロナの感染症法上の位置付けを、現在の2類相当から季節性インフルエンザ並みの5類に変え、「濃厚接触者の隔離は撤廃し、社会経済活動を活性化」すると主張する。国民はコロナ禍の影響の大きい生活密着業種への支援体制を強化することで、経済活動の後押しを狙う。
 一方、立憲民主党は感染抑制に重点を置く。「政府が進めてきた社会経済活動と感染対策の両立では、感染抑制と拡大の波が何度となく繰り返され、社会経済活動の制約が長期にわたり、深刻な影響を与える」と指摘。医療提供体制の脆弱ぜいじゃくさや格差拡大を招いた政府の対策を転換すると訴える。国が司令塔機能を発揮できるような法改正や司令塔としての「危機管理・防災局」の設置、コロナかかりつけ医制度の導入などを掲げ、「感染拡大の十分な収束を継続させ、通常に近い生活、経済活動を取り戻す」との考えを示す。
 ほかに感染対策に軸足を置いているといえるのは、共産、社民両党に加え、与党の公明党だ。共産と社民は、保健所とその人員を増やすなどして公衆衛生体制の強化を図るとしている。公明は感染拡大時でも「医療崩壊」を招かないよう、病床や宿泊療養施設、医療従事者の確保を迅速に行える体制づくりを目指す。
 れいわ新選組は「対策の司令塔としての防災庁設置」を明記した。NHK党は日本版CDCの創設を盛り込んだ。(曽田晋太郎)

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