全国52カ所で朔太郎祭りだ 没後80年、10月ごろから順次企画展 前橋から発信し賛同

2022年7月3日 08時14分

趣味のマンドリンを持つ20代後半ごろの萩原朔太郎(前橋文学館提供)

 群馬県前橋市出身の詩人、萩原朔太郎(1886〜1942年)が今年没後80年を迎えたのに合わせ、「萩原朔太郎大全2022」と題し、全国52カ所の文学館や記念館などが主に関連する企画展を10月ごろから来年1月ごろを中心に順次開催する。朔太郎の孫で、前橋文学館の萩原朔美館長は「これだけ多くの館が巡回展ではなく、一つのテーマで参加するのは考えられないこと」と意欲を見せている。(菅原洋)
 朔太郎は代表作「月にえる」で詩壇に大きな影響を与え、「青猫」で口語自由詩を確立した。
 大全は前橋文学館、研究者、市民らでつくる実行委員会が主催し、各館と市が共催。前橋文学館は朔太郎が登場する作品などの朗読と舞台演出による「リーディングシアター」を来年2月までほぼ毎月開催中。「萩原朔太郎研究会歴代会長展(仮)」も予定する。
 県内では、県立土屋文明記念文学館(高崎市)、県立近代美術館(同)、県立図書館(前橋市)、県立文書館(同)、アーツ前橋、太田市美術館・図書館などが企画展を準備しているという。
 関連する著名人が寄稿する記念図書も、8月ごろ刊行を予定している。
 朔美館長は「前橋から全国の各館などに発信したら、賛同をいただいた。参加は増えるかもしれない。人と言葉、人間と表現をテーマにしたい。言葉が軽い時代の今こそ(今回の大全を通じ)人間と言葉の関係を考え直すべきだ」と説明している。
 芥川賞作家で実行委の松浦寿輝委員長は「この『朔太郎祭り』を通じ、文学館の新しい在り方が、統一感のある多様性、多様性の中の求心性として追求されてゆく」と期待している。

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