<数字を読む公約点検>脱炭素政策、各党が描く未来図は? 2022年参院選

2022年7月6日 16時11分
 6月からの記録的な猛暑で熱中症患者が増えている。暑さを厳しくするとされるのが地球温暖化だ。猛暑による被害を抑えるには、温暖化に歯止めをかけることも必要になる。7月10日投開票の参議院選挙では、各党はどんな公約を掲げているのか。目標を具体的に表す「数字」がどう書かれているかに着目して、調べた。数値目標が少なく、目指す将来像がイメージしづらいケースもあった。(デジタル編集部・福岡範行)
【比較のポイント】
▶どれくらい減らす? 温室効果ガス削減(このページの下へ)
どんな社会を描く? 省エネや再生エネ比率
どうやって実現? 公的投資や財源は

◆どれくらい減らす? 温室効果ガス削減

 温室効果ガスの排出の実質ゼロを意味する「カーボンニュートラル」を公約に書いたケースも含めると、主要9党のうち8党が実質ゼロを目標にした。達成時期も2050年と書く党がほとんどだ。ただ、世界の平均気温の上昇幅について国際的に目指されている「1.5度目標」を達成するには、50年以前の排出量も大きく減らす必要がある。公約では、30年の目標値に違いがある。
 自民、公明両党による政権のもとで、政府は30年度の目標を「13年度比46%削減し、50%の高みに向けて挑戦を続ける」と掲げる。
 公約で最も高い目標を掲げたのは共産党で「2030年度までにCO2を50~60%削減する(2010年度比)」。13年度比に計算し直すと最大63%ほどの削減目標になる。1.5度目標達成に必要な日本の削減幅は、国際研究機関が21年3月、「62%減」と示しており、唯一その水準の目標となった。「省エネルギーと再生可能エネルギーを組み合わせて実行します」としている。
 続いて、社民党が2013年比で30年60%減立憲民主党が13年比で30年に55%以上削減。共産と立民はカーボンニュートラル実現の時期を「2050年まで」と表現し、前倒しを目指す姿勢を示している。れいわ新選組は30年に「50%以上削減」を掲げた。
 与党の公明党は「2030年度中期目標、エネルギー基本計画を堅持します」と書いており、政府の目標と同じと読み取れる。
 日本維新の会は「2050年カーボンニュートラル、2030年温室効果ガス46%削減目標に向けては、過度な負担が産業流出を招かないよう十分に配慮しつつ、新たな投資を呼び込み、目標達成に不可欠な技術革新と雇用創出を実現します」。政府目標を前提としつつも、実現に向けた注意点を書き添えた。
 自民党の公約には「カーボンニュートラル実現」といった言葉はあるが、達成時期や2030年の目標値の記載はない。同党が今も約束は継続していると位置付けている21年の衆院選公約の詳しい政策集「政策BANK」には「2030 年度温室効果ガス46%削減を目指し、更に50%の高みに向け」と書かれていた。
 国民民主党は詳しい政策を並べた「政策各論」で「2050年カーボン・ニュートラル社会の実現」と書いた。
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