<記者だより>やっと仏に魂が入ってきた

2022年7月4日 07時27分
 日本初のXゲームが千葉県の幕張新都心で開かれたことから、会場のZOZOマリンスタジアムに二十五年ぶりに足を踏み入れた。ホームランラグーンや飲食できるシートが増えたが、外観は四半世紀前のまま。世界一の美技に熱狂する観客を横目に見ながら、ふと四半世紀前に思いをはせた。
 一九七〇年代から埋めたてが始まった幕張は、八九年の幕張メッセ開業以降、「未来都市」「新都心」を目指し、地域冷暖房システムや下水処理水の再利用、電線類や上水道を埋設した共同溝などが整備された。
 ただ、九〇年代後半、初任地の千葉支局勤務で目にした幕張は、広大な空き地ばかりが目立つ埋め立て地。レゴランドの誘致など、開発計画が浮かんでは消え、バブル崩壊で企業撤退も相次いだ。「いつになったら、空き地が埋まるんだろうか」「幕張ゴーストタウン」と、県幹部の間でも失敗とささやかれていた。
 しかし、今や年間四千八百万人が来訪するエリアに成長。サッカー日本代表の聖地「JFA夢フィールド」が整備され、近く幕張豊砂駅も完成する。
 とはいえ、街が活気づくのはやはり住民の笑顔。二万七千人が住み、スタジアム近くの芝生公園で楽しそうに遊ぶ多くの家族連れを見ると、やっと理想の街に血が通ってきているのを実感した。(安藤淳)

関連キーワード


おすすめ情報

千葉の新着

記事一覧