<いばらき探鳥記>サンショウクイ ピリリー、求愛給餌の一瞬

2022年7月4日 07時44分
 繁殖のため、日本には4月中旬から渡って来ます。環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に値する希少な野鳥です。
 ピリリーピリリーと鳴きます。「ピリリと辛いさんしょうを食べたのでは?」と先人が連想したのが名前の由来とのこと。実際には、昆虫類などを食べます。
 撮影は本年5月初旬。茨城県北部の標高450メートルほどの広葉樹林の中でした。ヤエザクラ近くで虫を食べに来る野鳥を待っていた時、ピリリーピリリーのさえずり。「もしや」と思った瞬間、6〜7メートル先の枝にペアでサンショウクイが止まりました。
 無我夢中でシャッターを切り、雄が餌を雌にプレゼントする求愛給餌の一瞬をカメラに収めることができました。野鳥撮影をしていても、このようなシーンに出会えることはめったにありません。運良くあっても、枝被(かぶ)りなどで証拠レベルの写真で終わることがほとんどです。
 多くの野鳥は春先にこんな営みを重ね、子育てに入ります。新しい命の誕生までそっと見守りたいものです。そして、安心して子育てができる環境が守られるよう願うばかりです。 (写真と文:アマチュアカメラマン伊藤光一)=毎月第1月曜日掲載
<撮影データ> 2022年5月2日撮影 ニコンD4S NIKKOR EF400ミリF2.82(ローマ数字の2)×TC1.4 シャッタースピード1/800秒、絞りF5.6、ISO280 露出補正−0.3

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