「60年で1番の忙しさ」 栃木市、渡良瀬遊水地産のよしず出荷大わらわ 猛暑で人気うなぎ上り

2022年7月4日 07時49分

よしずの出荷作業に追われる松本さん=栃木市で

 古くから夏場の日よけとして親しまれている「よしず」が、猛暑の影響でうなぎ上りの人気となっている。栃木県栃木市は、渡良瀬遊水地産の良質なヨシを使ったよしずの名産地。同市藤岡町部屋の松本八十二(やそじ)さん(80)は「六十年やってきて今年が一番忙しい」と笑顔で話す。(梅村武史)
 妻と従業員二人の計四人で作業を続ける松本さん。「例年は梅雨明けで一段落だったが、今年は八月半ばまで頑張るつもり」と話す。昨年の二倍の約四千枚を出荷する見込みという。
 よしず作りは冬季に収穫したヨシを乾燥、選別、皮むきし、専用の機械で丈夫なヤシ科のシュロ縄を編み込む。皮むきや最後の仕上げは手作業で職人技だ。
 一九六〇年代、遊水地を囲む四県で約八百人の生産者がいたが、安価な中国製に押され、いまは松本さん方など三軒を残すのみとなった。後継者不足も悩みの種という。
 近年は再評価が進んでいる。一本物のヨシを耐久性の高いシュロ縄で結ぶ渡良瀬産は、中国産に比べて丈夫で長寿命。換気時に威力を発揮するなどコロナ禍での使い勝手も良い。
 松本さん方のよしずは長さが一・八〜三・六メートル。学校や事業所用からマンションのベランダ用まで幅広く、受注生産も受け付ける。問い合わせは松本さん=電0282(67)3070=へ。

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