同性婚を認めるか? 選択的夫婦別姓は? ジェンダー平等や多様な家族のあり方巡り各党の姿勢分かれる

2022年7月4日 20時48分
参院選「公約点検」 ⑦ジェンダー平等と多様性
 「ジェンダー平等」や多様な家族のあり方を認める価値観が広がる中、同性婚の法制化や結婚後もそれぞれの姓を名乗れる「選択的夫婦別姓制度」を認めるかどうかも焦点になっている。物価高や安全保障政策の陰に隠れがちで、公約で触れない政党もあるが、立場の違いは明確だ。
 同性婚を認めない今の法制度は「合憲」―。6月20日の大阪地裁判決は、「法の下の平等」を定めた憲法14条違反だとして「違憲」とした昨年3月の札幌地裁判決と判断が分かれた。立憲民主党の泉健太代表は同日、大阪地裁判決を受けて「同性婚を認めるべきだ」と記者団に話した。
 立民、日本維新の会、共産党、国民民主党、れいわ新選組、社民党、NHK党の野党7党は同性婚を認める姿勢で、公約などに明記している。与党の公明党も同性婚の必要な法整備に取り組むと記載している。
 一方、自民党は2016年作成のパンフレットに党の考えとして「同性婚容認は相いれない」と記載。現在も党ホームページに掲載している。公約に同性婚の記載はないが、市民有志のグループが参院選前、同性婚法制化などへの賛否を尋ねる公開質問状を、N党を除く主要8党に送ったところ、自民党は「×」と答えた。
 性的少数者(LGBTQ)に関しては昨春、超党派の議員連盟で合意した「LGBT理解増進法案」の内容について自民が了承せず、国会提出に至らなかった。昨秋の衆院選で自民は「広く正しい理解の増進を目的とした議員立法の速やかな制定」と公約に掲げたが、今回は記載がない。自民の「総合政策集2022」からも「議員立法」の言葉が消えた。
 立民、共産、国民、れいわ、社民は先の国会に「LGBT差別解消法案」を共同提出。今回の公約などに法整備を盛り込んでいる。
 選択的夫婦別姓制度について、公明の山口那津男代表は参院選の公約発表会見で「引き続き導入を推進していく」と強調した。立民、社民は「早期に実現」、共産は「いますぐ導入」とする。維新は「戸籍制度及び同一戸籍・同一氏の原則を維持」と記載。自民は公約で触れていない。
 外国人を巡る施策では、公明が永住外国人への地方参政権の付与を提唱。技能実習制度は、立民が新たな雇用制度の確立を訴えるほか、維新が実態調査と抜本的な改善などを主張する。国民は、外国ルーツや障害のある子どもらが互いを理解し、ともに学べる「インクルーシブ教育」を掲げる。(奥野斐)

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