参院選群馬 与党の動き 選挙戦、盛り上がらず 中曽根さん世襲指摘に「父の地盤継いでいない」

2022年7月5日 08時26分

支持を求めて手を振る立候補者=県内で

 十日投開票の参院選で、群馬選挙区(改選数一)は、いまひとつ盛り上がりに欠けるようだ。
 「なぜだろう?『国政選挙が始まる』という雰囲気が全くない。国政選挙独特の緊張感や盛り上がりが、一切、感じられない」。こんな文章が公示日の先月二十二日、自民党の参院議員を務めた山本一太知事のブログに載った。
 翌二十三日の定例会見で、記者に真意を問われた山本知事は「国政選挙はすごく大事。一人でも多くの県民の皆さんに投票に行っていただきたい」とした上で「二十何年間、国会議員をやってきたが、今まで一番盛り上がってない。選挙という感じがしないのが率直な感覚だ」と述べた。
 山本知事も応援する自民党現職、中曽根弘文さん(76)の公示日の出発式。自民の衆参議員が激励し、中曽根さんを推薦する公明党の福重隆浩・衆院議員は比例は公明への投票を呼びかけた。中曽根さんは連日の遊説では、六期三十六年の実績や、外相や旧文部相などを歴任した政策通ぶりをアピールする。
 ただ「正直、陣営は油断している。全員ではないにせよ、熱が入っていない」。自民のベテランの地方議員は声を潜める。
 群馬は自民が根強い保守地盤。今回の参院選では、各報道機関の世論調査でも中曽根さんは選挙戦序盤から「独走状態」と伝えられている。
 圧倒的な知名度を誇る中曽根さんは、衆院議員として首相を務めた故康弘さんが父親。野党に「世襲」と指摘されることもある。一般的に、世襲は人脈を引き継げ、政治の安定性が期待できる一方、権力が固定化する恐れもあるからだ。
 弘文さんは公示直前の記者会見で、世襲に触れた質問に対し「父は(衆院選の選挙区は)旧三区、私は全県で出させてもらった。父が辞め、地盤を継いでなったわけでもない。世襲というと辞めた跡を継ぐようなイメージが強いが、父と私は重なって国会議員をやった」と説明。「私は私で政治家をやっているので、世襲への批判はあまり気にしていない」と応じた。
 ただ、長男の康隆さんも衆院議員。こちらの質問についても、弘文さんは「選挙の洗礼を受けているわけだから、何も負い目になることは一つもない。(選挙区は)私が全県で、康隆は一区だから。日々の政治活動をしっかりやるしかないでしょう」と一蹴する。
 一方、野党は従来のように共闘せず、政権批判票は分散し、攻めあぐねている。先の自民の地方議員は「そもそも野党は人材不足」と切り捨てた。
 二〇一六年の参院選では、中曽根さんは野党統一候補に約二十八万票の大差をつけて約五十三万票で圧勝。陣営は今回も圧倒的な得票を狙う。ただ、一九年の前回の投票率は過去最低の48・17%。今回はどの程度得票できるか。投票率は上がるのか。中曽根さんに対する有権者の判断が注目される。(池田知之)

◇群馬選挙区立候補者(届け出順)
(1…5)

小島糾史 46 N新 会社員
新倉哲郎 43 諸新 会社社長
中曽根弘文 76 自現<6> (元)外相 公
白井桂子 60 無新 連合群馬役員 立
高橋保 64 共新 (元)小学校教諭
 党派の略称は、自=自民、立=立民、公=公明、共=共産、N=N党、諸=諸派、無=無所属
 候補者の年齢は投票日基準

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