高級車盗難の主流 「インベーダー」に注意 機器でシステム不正操作

2022年7月6日 07時28分

県警が押収したCANインベーダーと専用電気コード=南署で

 神奈川県警が「CANインベーダー」と呼ばれる機器を使った自動車盗に警戒を強めている。機器を車につないで制御システムを不正に操作する手口で、高級車を盗んだ疑いで県警が逮捕した男二人組も使用していた。捜査幹部は「高級車を狙う手口として主流になっている」と被害の拡大を懸念している。(酒井翔平)
 県警は昨年十二月十九日未明、横浜市泉区のアパート敷地内で高級ミニバン一台(時価約五百万円相当)を盗んだとして、窃盗の疑いで、同市中区三吉町の無職、万田義一容疑者(50)=窃盗罪で起訴=と同区英町の無職、山口和則被告(40)=同罪で公判中=を六月三十日までに追送検した。
 捜査三課によると、二人が使用したのが、CANインベーダーだ。CANは車の動作を制御するコンピューターシステム、インベーダーは侵入者を意味する。狙った車のシステムにCANインベーダーで侵入することで、不正にドアロックを解除したり、エンジンを始動したりできる。
 県警は万田容疑者の自宅から、CANインベーダーなどを押収。二人が県内外で未遂を含め五十八台(被害総額計約二億七千万円)の自動車盗に関わったとみて、機器の入手経路などを調べている。
 CANインベーダーを巡っては、昨年八月に兵庫県警が全国で初めて、使用して高級車を盗んだ男二人を窃盗容疑で逮捕。その後も全国で摘発事例が相次ぐ。神奈川県内でも、今回の事件以外にも使用が疑われる自動車盗が発生している。
 被害を防ぐにはどうすれば良いか。自動車防犯装置の取り付け、販売組合「カーセキュリティネットワーク」の吉田泰啓事務局長は「車のコンピューターと連動しない防犯機器の後付けが有効」と語る。費用は車種や機能によるが、十万〜五十万円程度で、ドアが不正に開けられた場合に音が鳴ったり、エンジンがかからなくなったりするという。
 ある捜査幹部は「ハンドルロックなど市販のセキュリティーグッズを活用すれば、盗むまでの時間がかかるため、ターゲットにされにくくなる。絶対盗まれないという方法はないが、できる限りの対策をしてほしい」と呼びかける。

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