参院選群馬 野党の動き 連合群馬 初の候補者 立民、国民と三者協力で「保守王国」に挑む

2022年7月6日 08時17分
 十日投開票の参院選群馬選挙区(改選数一)で、労働団体の連合群馬は副事務局長で無所属新人の白井桂子さん(60)を初めて擁立。従来の選挙で連合群馬の支援を受けてきた、ともに野党の立憲民主党が推薦し、国民民主党県連が支援する。連合群馬が軸となって三者が協力し、「保守王国」に挑んでいる。
 「今までのように政党擁立候補者を側面支援するのではなく、私たち自身が主体的に勝利を目指していく。まさに連合群馬の力が試される」。六月上旬、前橋市で開かれた連合群馬の総決起集会で佐藤英夫会長は団結を呼びかけた。
 五月に開かれた立憲民主と国民民主の両県連との三者による合同選対の初会合で、立憲民主県連の後藤克己会長は「旧民主勢力は常に群馬では一つ。連合群馬を軸にタッグを組む」と結束を強調。国民民主県連の久保田俊幹事も「私たちは元々一緒に活動していた仲間。連合群馬が接着剤となりともに戦っていく」と一体感をアピールした。
 二〇一六年、一九年の参院選は、旧民主党と共産党が候補者を一本化する「野党共闘」で臨んだ。ただ、労働運動を巡って連合と共産は対立してきた経緯があり、約九万七千人の組合員を抱えて後方支援した連合群馬内からは戸惑う声も一部で上がっていた。連合群馬幹部は「連携は考えられない。一緒にやれない」と打ち明ける。
 「ぎりぎりのライン」(連合群馬関係者)で保たれていた共産などとの関係が、限界を迎えたのが昨年の衆院選。一区以外の四つの選挙区で立候補者を一本化したが、全敗し、比例復活もかなわなかった。さらに三区の立憲民主候補者が「政策協定に違反して共産を支援した」として、連合群馬が推薦を取り消した。
 連合群馬はこうした事態を契機に、一九八九年の結成以来初めて国政選挙に組織内候補擁立へ踏み切った。佐藤会長は「連合が一体となり、応援できる候補者をどうしても出したかった」と説明する。
 一方、共産は今年一月、新人で元小中学校教諭の高橋保さん(64)の擁立を発表。野党共闘の可能性も視野に他の野党に事前に擁立を伝えたが、立憲民主は白井さんに推薦を出した。
 共産の小菅啓司県委員長は「条件さえ合えばというスタンスだったが、話し合うテーブルがなかった」と振り返る。「本気で自公政権を変えるには共闘しかない。今回の参院選で共産が躍進することが近い将来、共闘の流れを切り開く力になる」と語る。
 連合群馬、立憲民主、国民民主の新たな「共闘」が、どこまで保守王国の群馬で与党に対抗できるのか。三者の底力が試される。
 群馬選挙区では野党としてともに新人で、「年金受給者のNHK受信料無料化」を主張するNHK党の小島糾史さん(46)と、「日本の心を取り戻す、真の政治を」と訴える政治団体「参政党」の新倉哲郎さん(43)も立候補している。(安永陽祐)

◇群馬選挙区立候補者(届け出順)
(1…5)

小島糾史 46 N新 会社員
新倉哲郎 43 諸新 会社社長
中曽根弘文 76 自現<6>(元)外相 公
白井桂子 60 無新 連合群馬役員 立
高橋保 64 共新 (元)小学校教諭
 ◇
 党派の略称は、自=自民、立=立民、公=公明、共=共産、N=N党、諸=諸派、無=無所属
 候補者の年齢は投票日基準

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