ウクライナ南部の併合へ「州政府」が業務開始 ロシア側が一方的に樹立

2022年7月6日 10時46分
ウクライナ侵攻初期からロシア軍の支配下に置かれているへルソン州で、発電所を警備するロシアの軍人=5月20日、AP

ウクライナ侵攻初期からロシア軍の支配下に置かれているへルソン州で、発電所を警備するロシアの軍人=5月20日、AP

 ロシア軍が占領中のウクライナ南部ヘルソン州で5日、ロシア側が一方的に樹立を宣言していた「州政府」が業務を開始した。ロシア紙によると「州政府」代表に就任したのはロシアの情報機関、連邦保安局(FSB)の元職員エリセエフ氏(51)で、ロシアへの編入を指揮するとみられる。
 「州政府」は同日、「ロシア編入に向けて基盤づくりに着手する」と通信アプリで表明した。ロシア紙によるとエリセエフ代表は2005年にFSBを退職、直近はロシア西部の飛び地カリーニングラード州の幹部だった。FSBはプーチン大統領が過去に長官を務め、政権の重要任務を遂行する場合が多い。
 ウクライナに侵攻したロシア軍は、東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)やヘルソン州の併合を画策。ロシアメディアによると、編入手続きの住民投票を行う「選管」も組織されており、ドンバスでは秋までに住民投票を開催する構えという。
 ロシア軍は5日、ドネツク州の戦略的要衝スラビャンスクでウクライナ軍と交戦するなど、ルガンスク州に続いてドネツク州も全域を制圧する構え。一方、ロシアの占領下にある南部では、ウクライナ側のパルチザンによる抗戦活動が活発化している。国連によるとウクライナの民間人死者は約4900人に達した。

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