節電の夏 賢くエアコン

2022年7月7日 08時01分
 電力需給の逼迫(ひっぱく)が予想され、政府が七年ぶりに全国で節電を要請している今年の夏。ウクライナ情勢の影響で、電気料金も大幅に値上がりしている。一方で、厳しい暑さが続き、エアコンの使用は欠かせない。消費電力を抑えつつ、快適な生活を過ごすために、エアコンの上手な使い方を知っておこう。 (熊崎未奈)

◆(1)まずは換気を

 資源エネルギー庁によると、夏の一日の家庭での電力消費量は、平均一三・一キロワット時。そのうち、エアコンは34・2%を占める。冷蔵庫(17・8%)、照明(9・6%)などの家電と比べて最も大きい。
 大手空調メーカー「ダイキン工業」(大阪市)によると、エアコンは急速に部屋を冷やそうとするときに多くの電気を消費する。暑い日は、帰宅してすぐにエアコンで部屋を冷やしたいところだが、まずは窓を開けて換気し、熱気を逃がすことが重要。対角線上にある二カ所の窓を開けると、空気の通り道ができて効率的だ。

◆(2)温度より風量

 環境省は、冷房時の室温について「28度」を目安にするよう呼びかけている。暑く感じる場合は、設定温度を下げるよりも、風量を強くする方が電気代は少なくて済む。エアコンで消費する電力のほとんどは、温度を下げるときに使われるからだ。
 体に風が当たると体感温度が下がるため、扇風機も一緒に活用するとより効果的だ。

◆(3)こまめに掃除

 こまめなフィルターの掃除も大事。エアコンは部屋の暖かい空気を吸い込んで、冷たい空気にして吐き出す。フィルターがほこりや油汚れで目詰まりすると、吸い込む空気の量が少なくなり、効率が悪くなる。フィルターを一年間掃除しないと、電気代が25%上がるという試算もある。
 フィルター表面のほこりは掃除機で吸い取る。油汚れもある場合は中性洗剤とスポンジで水洗いし、よく乾かしてから戻す。自動掃除機能付きのエアコンは、ほこりをためるダストボックスがいっぱいにならないよう、定期的に確認する。

◆(4)つけっぱなし

 日中に窓を開けて換気や三十分程度の外出をする際には、エアコンは「つけっぱなし」にした方が節電になる。電源を入れてすぐ、室温を下げようとするタイミングで、電力を大きく消費するからだ。
 ダイキン工業が行った実証実験では、三十分に一回、窓を開けて換気する時にエアコンの電源を切ったり入れたりするのに比べ、つけっぱなしにしていた方が、電気代が一日で約四五・七円安くなった。一カ月換算で、千三百七十一円相当の節約になる。
 ただし、三十分を超える外出の場合は、エアコンを切った方が一日の消費電力は小さくなるという。

◆(5)日陰に室外機

 室外機にも気を配りたい。直射日光にさらされ高温になると、部屋の中の熱を外部に捨てる効率が低下する。1メートルほど離れたところによしずを立てかけるなど、できるだけ日陰をつくるといい。また、風の流れを妨げないよう、室外機にカバーを掛けたり、周辺に荷物を置いたりしないことも肝心だ。
 ダイキン工業の広報担当、徳地晃宏さんは「厳しい暑さの中では冷房は必須。効率よく使って、上手に節電してほしい」と呼びかける。

◆電力会社がポイント付与 電気代さらにお得に

 各電力会社は、節電量に応じてポイントを付与する家庭向けサービスを提供し始めている。
 中部電力ミライズは、電力が不足しそうな日の前日や当日にメールで参加者に節電を要請。七〜八月に指定された時間帯に節電に取り組むと、直近数日間の電力使用量から計算した標準値を一キロワット時下回るごとに十ポイントがもらえ、一ポイント一円としてその後の電気料金の支払いなどに使える。一日から参加者を募っている。
 東京電力エナジーパートナーも七〜九月、同様の仕組みで一キロワット時の節電につき五ポイント(五円相当)を付与。八月二十日まで参加の申し込みを受け付けている。
 さらに、政府は八月中をめどに、各社のサービスに参加する家庭に対して二千円相当のポイントを付与する制度を開始する予定だ。

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