参院選静岡 後半戦、主な候補者の戦い

2022年7月7日 08時12分
 参院選静岡選挙区(改選数2)に出馬している主な候補者4人は、後半戦をいかに戦っているのか。
 4人のほかに立候補しているのは、いずれもN党新人の舟橋夢人さん(56)と堀川圭輔さん(48)、政治団体「参政党」所属の新人山本貴史さん(52)、無所属新人の船川淳志さん(65)。(届け出順)

◆平和と暮らし 若者へ
 鈴木千佳さん(51) 共新

 「ウクライナ危機に乗じた軍事一本やりの政治を許すのか」。共産新人の鈴木千佳さん(51)は、県内各地をくまなく遊説して回り、こう訴えている。今回の選挙のキーワードは「平和と暮らし」だ。
 主要候補のうち、憲法改正や敵基地攻撃能力について、明確に「必要ない」と主張しているのは鈴木さんのみ。陣営幹部は「危機的な状況。『何としても訴えを浸透させたい』との意気込みが強まっている」。
 前半戦を「特に経済の訴えに対し、有権者の反応が大きかった。共産党の政策が浸透しつつある」と分析。後半戦でも引き続き政策を訴えていく構えだ。
 鈴木さんは取材に「九条改定や大軍拡を許して国民の暮らしを犠牲にするのか、平和外交を貫いて暮らし応援の政策を充実させるのか、争点が明確になってきている」と力説。後半戦では「平和と暮らしがかかった選挙であると、特に子育て世代や若い層に知らせていきたい」と若年層を中心に支持拡大を狙っていく。(三沢聖太郎)

◆責任世代 若さを強調
 山崎真之輔さん(40) 無現<1>国

 「地方に魅力ある産業やデジタル人材の育成が必要です」。無所属現職の山崎真之輔さん(40)=国民推薦=は、インターネット上の仮想空間「メタバース」での集会でこう訴えた。街頭演説、個人集会など従来の選挙活動に加え、ツイッターを毎日更新するなど交流サイト(SNS)での発信にも注力。若年層を意識し、新たな活動に挑戦する。
 物価高対策、賃上げ策とともに、教育国債発行など人材育成への投資も主張。演説では「四十歳で責任世代」というフレーズを多用する。候補者中、最も若いことを強調し、現役世代に共感を呼び掛ける。
 陣営は「相手候補を追いかけている状況」と危機感を持つ。地元西部以外の支持拡大が課題だ。昨秋の補選では下馬評を覆した。本人も「逆転の真之輔」と力を込め、追い上げを狙う。
 国民の玉木雄一郎代表ら幹部も来県し、五日には連合の芳野友子会長も応援に入った。陣営幹部は「盛り返しを図っている。最後まで結果は分からない」と話している。(柳昂介)

◆組織力の運動続ける
 若林洋平さん(50) 自新公

 国際情勢が不安定な今こそ、安定した政権与党を−。自民新人の若林洋平さん(50)=公明推薦=は三日、JA静岡市の支店で、公示日からの一貫した主張を展開した。地元市議や自治会の力を借りて集めた聴衆は五十人以上。自民流の王道ともいえる選挙戦で、支持固めに躍起だ。
 真っ黒に日焼けした顔で昨年の補選の落選に触れ「支援いただく皆さまの真心に感謝する」と頭を下げた。ロシアによるウクライナ侵攻、物価高などの問題を挙げ、農林水産業への支援、防衛力強化などを主張。「今やるべきことを即効性を持ってやる」と訴えた。
 十八歳の女子学生に飲酒させたと週刊誌に報じられて自民を離党した吉川赳衆院議員の問題の影響が懸念された。ただ「優勢」との調査結果が出ている中、演説内容は大きく変えず、自民の組織力を生かした運動を続ける。一方で陣営幹部は「昨年の補選でも優勢を覆された。浮動票の動きに警戒している」。期日前投票を呼び掛け、確実な勝利を目指す。(中川紘希)

◆顔と目を見て訴える
 平山佐知子さん(51) 無現<1>

 無所属現職の平山佐知子さん(51)の選挙カーは六月二十八日夕、富士宮市の住宅街にある喫茶店の前に止まっていた。
 店内には近隣住民十人ほどが集まった。平山さんは「無所属で組織力もない。皆さま一人一人に応援していただけるようお願いするしかない」。こうした小規模の座談会は、無所属となってから始めた。選挙戦期間もスタイルは変えない。
 なぜ無所属なのか−。旧民進党を離党後のこの五年、幾度となく問い掛けられてきた。平山さんは決まってこう答える。「皆さんの声を聞いて、本当の国民目線で活動したいからです」
 有権者の声は、ポスターの表記名にも反映された。「ひらやま佐知子」だった前回選から、今回は全て漢字に。NHK静岡放送局のキャスターを務めていたため、なじみ深い漢字表記を望まれたという。
 「皆さんに近いところで訴え、全力で顔と目を見て訴えていく」。コロナ禍で対面が当たり前でなくなったからこそ、顔が分かる強みは大きい。(谷口武)

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