<専門店みっけ>地図 ぶよお堂 2万点集めた「宝箱」

2022年7月12日 07時45分

代表の峰村和孝さん。手に持つのは「伊能図江戸府内図(南部図)と2000年の東京」「あの日の日本橋」(いずれも武揚堂刊)

 地下へ階段を下りれば、そこは地図の宝箱。現代の地図だけでなく、伊能忠敬や長久保赤水の複製古地図、地球儀などもあり、奥の棚には数え切れないほどの地形図が収まっている。
 「扱っているのは2万点と言ってきましたが、たぶん、それじゃきかないですね」と笑うのは代表の峰村和孝さん。「世界一の地図専門店を目指して、点数を増やしていますから」
 ぶよお堂は1897(明治30)年創業の出版社、武揚堂から、地図出版・制作・小売り部門を2007年に移管されて設立。武揚堂はもともと軍用図書出版社。創業の際、旧幕臣で明治政府にも重用された榎本武揚(たけあき)が存命中で、社名が同じ字のため、わざわざ了承を得たと伝えられている。
 戦後は地図を扱い、ぶよお堂は現在も、国土地理院発行の地形図の元売りとして全国の販売店へ取り次ぎしている。また、道路地図や観光地図、「伊能図」など複製古地図の刊行など、自社出版にも力を入れている。

売れ筋1〜3位の一例。左上は「2万5千分の1地形図」から「剱岳」、下は「広重の東海道五十三次八十二万歩の旅」、右上は輸入した海外地図から「イタリア」

 売れ筋は種類で紹介。1位はもちろん国土地理院発行の「2万5千分の1地形図」。全国4414面すべてがそろう。カラーで1枚435円。特に売れているのは高尾山や丹沢など関東周辺の山が含まれたもの。自粛から解放されて登山やハイキングに出かけたい人が購入する。2位は「複製古地図」。「広重の東海道五十三次八十二万歩の旅」(こちずライブラリ刊/1980円)のように現代の地図と併載したものが、歴史を勉強しながら街歩きしたい人に人気だ。3位は「海外地図」。世界各国から輸入した地図が豊富なのもウリ。最近ではウクライナの地図がよく売れた。
 グッズも多く、地図のトランプやパズルなどもある。「高校で地理総合が必修になったため親子連れの来店も多く、小さいうちから地図に親しもうと、パズルなどを買われます」と峰村さん。廃図になった地形図を再利用したメモ帳や扇子もある。国土地理院の地形図に使われる紙は丈夫で破れにくいそうだ。
 「今は、スマホで地図を見る人も多いですが、最終的に頼りになるのは紙の地図です。例えば、山の中で電池切れや故障を起こしたら…」。確かに。ハイキングに行く前には買いに来よう。 (村手久枝)
 東京都中央区日本橋3の8の16 ぶよおビル地下2階。10〜19時(土日は17時まで)。休業は平日の祝日、年末年始、大型連休、お盆(公式サイトに営業カレンダー掲載)。(電)03・3271・2410

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