台風被災地 インフル予防で寄付 鎌倉の医師、接種1回で3000円

2019年10月30日 16時00分

取り組みを紹介するちらしを手に「できるサポートを続けたい」と話す長谷川太郎さん=神奈川県鎌倉市で(北爪三記撮影)

 台風19号で千曲川の堤防が決壊し、大きな浸水被害を受けた長野市で支援活動をした医師の長谷川太郎さん(50)=神奈川県鎌倉市=が、インフルエンザの予防接種一回につき三千円を、避難所になっている小学校に寄付する取り組みを自らの医院で始めた。「予防接種をして支援につながれば、みんなで被災地を応援できる。できるサポートを続けたい」と話す。 (北爪三記)
 長谷川さんは、保健医療支援をするNPO法人「AMDA(アムダ)」(岡山市)の一員として、被災直後の十四日に現地入り。避難所の一つとなった長野市立豊野西小学校(児童数約三百四十人)の体育館には住民約三百八十人、敷地内の児童センターには約五十人が身を寄せていた。長谷川さんは十九日まで医療、健康相談や施設の消毒などにあたった。
 現地で目にしたのは、道路から下水があふれ出ている様子や、一面に泥が堆積した道路など。通学路の安全確保や衛生面の懸念などから、同校は休校が続いていた。自宅が浸水し、ランドセルなどの学用品が水につかってしまった児童も多いとも聞いた。
 現場を離れてもできる支援を続け、多くの人に被災地に関心を寄せてもらおうと、インフルエンザの予防接種による寄付を考えた。接種費用は、健康保険が適用されず原則的に全額自己負担で、医療機関によって異なる。長谷川さんが院長を務める「湘南おおふなクリニック」(鎌倉市)は三千三百円。うち、事務手数料などを除いた病院の収入分の三千円を寄付に回す。募金も行い、合わせて豊野西小に届ける。
 同校は二十八日から学校が再開したが、二十九日時点で体育館には二百二十人、児童センターは四十五人が身を寄せ、校庭は駐車スペースとして使用されている。長谷川さんは「子どもたちの通学支援や物品購入、他のグラウンドへの移送支援など、学校の原状復帰の活動資金として役立ててもらえたら」と話す。

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