市川・江戸川河口のカキ殻大量投棄 関東在住の中国人有志が回収に汗

2022年7月19日 06時00分


江戸川放水路の河川敷に放置されたカキ殻を回収する人たち=千葉県市川市で

 「中国人の良くないイメージを吹き払いたい」—。千葉県市川市の江戸川河口部で、食用にカキ採りをする中国人らが河川敷に大量のカキ殻を捨てて問題化していることから、東京都内などに住む中国人が、カキ殻の回収作業を始めた。近く任意団体をつくり、地元の市民団体などと一帯の環境美化につなげたいとしている。(保母哲)
 江戸川河口部は洪水対策などのために掘削され、江戸川放水路とも呼ばれる。海水と淡水が入り混じり、そうした水域を好むカキなどが生息している。漁業権は設定されておらず、カキ採りは規制されていない。
 地元住民によると、数年前から外国人がカキを採取する姿が見られるようになった。採取後にその場でカキを取り出し、殻を河川敷などに放置。水辺遊びをする子どもたちのけがや苦情が相次いでいる。カキを採る様子や放置された殻がテレビで報道され、対策を求める声も上がっている。
 こうした状況に心を痛めた都内などの中国人が「カキ殻を回収をしよう」とツイッターなどで呼びかけたところ、賛同した関東在住の中国人有志約30人が6月26日、回収作業に汗を流した。
 埼玉県川口市の会社員男性(32)と東京都江戸川区の会社員男性(33)は「同じ中国人がカキ殻を放置していると知り、正直恥ずかしいと思って参加した」。2人は大量のカキ殻に驚きながら「法律で規制するなど、何らかのルールが必要だと思う」と声を合わせた。
 大学生として来日し、日本で就職した江戸川区の会社員男性(29)は「今日の作業でカキ殻問題の現状を知った。カキを採る中国人に理由や目的も聞きたい」。近く任意団体を設立し、賛同する中国人らの力を結集することで「この問題を解決できれば」と力を込めた。
 作業には、一帯の美化活動などに取り組む市民団体「妙典河川敷の環境を守る会」の役員らも参加。会長の藤原孝夫さん(81)は「こうした活動はありがたい。放置されたカキ殻は頭が痛い問題なだけに、今後も(中国人と)一緒に活動したい」と話した。

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