高い海水温、記録的勢力 温暖化で発達しやすく

2019年10月12日 16時00分

台風19号の影響で、千葉県南房総市の海岸に打ち寄せる波=12日午前

 非常に強い台風19号は、記録的な勢力を維持したまま北上している。これほど台風が発達し、衰えにくい背景には、海水温の高さがある。専門家は「海洋の温暖化が進行している表れではないか」と指摘する。
 台風19号が勢力を増した日本のはるか南海上は、海面水温が二九~三〇度と、平年より一~二度ほど高い状態が続いている。この暖かい海域で、水蒸気をたっぷりと海面から補給され、一時は最高ランクの「猛烈な台風」まで発達した。
 気象庁予報課は「水温の高い所を通ってくるため、なかなか勢力を弱めない」と説明。台風は海面水温が二七度以上だと発達するとされるが、本州の南岸付近まで二七度以上の海域が広がっており、上陸直前まで勢力が落ちにくい状況だ。

強い雨の中、街を歩く人たち=12日午前、東京都渋谷区で

 天気キャスターで気象予報士の森朗さんは「海面だけでなく、その下の深さ数十メートルぐらいまで水温が高い可能性がある。海面の下まで水温が高いと、先に通って行った台風が海水をかき混ぜても海面水温は下がらない。海の温暖化で台風が発達しやすい環境になっているのでは」と推測する。
 さらに「台風19号の発生時、周辺にはほかに目立った雲がなかった。二つの低気圧に分散したりせず、一カ所にエネルギーが集中する形になった。また、蛇行した黒潮の流れが速いことも、南からの暖かい水の供給を強めているかもしれない」と森さんはみている。 (宇佐見昭彦)

◆台風への備え

ガラス窓にテープを貼って補強する
カーテンは閉めておく
側溝や排水溝を掃除し、水はけをよくする
断水に備えて飲料水を確保する
浴槽に水をためて、トイレなどに使う生活用水を確保する
非常用品を確認する
 懐中電灯、乾電池、着替え、タオル、ライター、マッチ、救急薬品、携帯ラジオ、ワンセグ携帯、貴重品、非常用食料、水など
床上浸水に備え、家財や電気製品を2階や高い所に移動
いま使わない電気製品のコンセントは抜いておく
最新の情報を入手して行動する(風雨が強まる前、明るいうちに避難)
避難する前に、家の電気のブレーカーを落とし、ガスの元栓を閉める

◆してはいけないこと

不要不急の外出をしない
用水路、川、海の様子を見に行かない
強風が吹き始めてから屋根の補修をしない
※日本気象協会のホームページなどから作成

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