総務省接待、元課長の「不起訴は不当」検察審査会が議決

2022年7月28日 18時33分
 菅義偉前首相の長男の勤務先「東北新社」による総務省幹部への接待問題で、東京第一検察審査会は、収賄容疑で告発された同省の井幡晃三衛星・地域放送課長(当時)に対する東京地検特捜部の不起訴処分について「不当」の議決をし、28日に公表した。特捜部は再捜査する。
 議決書によると、井幡氏は2017年8〜9月、菅氏の長男らから飲食の接待(約3万円相当)と野球チケットの提供(同)を受けた。同社の外資規制違反を認識したが、黙認した時期に重なり、井幡氏が実質的な判断権者だったことから、利益供与は「職務への報酬である可能性が高いと考えるのが相当」と指摘。
 同社が総務省と「なれ合いの関係」を築くために多数回の会食を繰り返したとし、「コンプライアンス上極めて問題で、十分な反省を求めたい」とした。
 接待問題で特捜部は今年4月、贈収賄容疑で告発された同省幹部と東北新社側の計12人全員を不起訴とした。検審は井幡氏以外の11人の不起訴については「相当」とした。
 審査を申し立てた「検察庁法改正に反対する会」の岩田薫共同代表は「贈賄側の菅氏長男も時効(3年)でなければ同じ判断だったはずだ」と強調し、収賄罪の時効(5年)も約1カ月と迫る中「速やかに再捜査し、国民が納得のいく処分をしてほしい」と訴えた。(小嶋麻友美)

関連キーワード


おすすめ情報