経産省のアプリ、増税混乱拍車!? キャッシュレス還元店検索に不具合

2019年10月5日 16時00分

社名がないのに「本社中野店」と表示された画面=一部画像処理

 消費税増税に合わせて始まったキャッシュレス決済への国のポイント還元事業で、還元対象店をインターネット上の地図で探せるように国が公開した検索アプリの不具合が相次いでいる。店の位置と違う場所に情報が出るなどし、世界遺産で知られる平等院鳳凰堂(京都府)の真上には、ガソリンスタンドが表示。制度が複雑で戸惑う消費者も多い中、混乱に拍車が掛かりそうだ。 (河郷丈史、梅野光春、市川千晴)
 ポイント還元は増税による消費の冷え込み防止と、キャッシュレスの普及などを目的に国が実施。資本金が五千万円以下などの要件に当てはまり、国に登録した中小事業者の店舗でキャッシュレスで買い物をすると、購入額の5%か2%がポイントとして還元される。来年六月までの期間限定で行われる。
 アプリは、登録店の情報を地図上に落とし込んだもの。登録店の住所に表示されたマークをクリックすると、店名や業種、使える決済手段と還元率が分かる。経済産業省が作成して九月から公開し、現在約五十万件が表示されているが、公表直後から不具合が続出。経産省の窓口に苦情が多数寄せられている。
 京都府宇治市の平等院鳳凰堂の地図上には、コスモ石油のガソリンスタンドのマークが二つ表示。ガソリンスタンドは対象店舗として登録されているが、鳳凰堂から西に約八百メートル離れている。ガソリンスタンドの男性店員(52)は「地名も違うのに…」。平等院の広報担当者も「鳳凰堂にガソリンスタンドがあると誤解されても困る。修正を求める」と話した。このミスは五日に一部修正された。
 アプリでは「日本赤十字社医療センター」(東京都渋谷区)も5%のポイント還元と表示される。その電話番号にかけると、医療センターの売店につながり「ポイント還元は実施している。でも『売店』と表示されてないとは」と困惑した様子。医療センター総務課の担当者は「病院でポイント還元があると考える人はいないと思うが。対応を検討する」と話した。
 固有名詞が示されず「本社中野店」とだけ表示される店も。登録遅れでまだ還元できないのにアプリに掲載されている店もあり、品川区の戸越銀座商店街のドラッグチェーンは店頭にチラシを貼り、買い物客に誤掲載の事情を説明している。
 経産省キャッシュレス推進室の担当者によると、各決済事業者が登録した店舗の情報をアプリに反映させているといい、「掲載内容の間違いは登録情報が誤っていた可能性が高い。位置がずれているのはシステムの不具合」と説明。順次、修正しているという。

日本赤十字社医療センターがポイント還元しているように見える画面=一部画像処理

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