五輪・パラチケット 方針一転 点字購入資料作成へ

2019年10月2日 02時00分
 二〇二〇年東京五輪・パラリンピック組織委員会がチケット購入方法を点字で説明する資料を作っていなかった問題で、組織委は一日、従来の姿勢を転換し、購入方法の概要を知らせる点字資料を作成する方針を固めた。担当者が共同通信の取材に明らかにした。
 特殊なプリンターや電子機器を使えば、点字を出力できるデータを組織委が作成し、視覚障害者の全国団体・日本視覚障害者団体連合(旧日本盲人会連合)を通じて周知を図る。
 年明けに予定されているパラリンピックチケットの二次抽選までに用意する方針。視覚障害者に五輪やパラリンピックのチケットの購入方法などを説明する専用ダイヤルの電話番号も点字で紹介するという。
 同連合の竹下義樹会長が一日、点字資料を求める要望書を提出。組織委の中南久志パラリンピック統括室長は要望書を受け取った後に取材に応じ「印刷物は後で修正できないので作成するのは適切ではないが、販売に関する概要をまとめた点字データの作成を検討する」と述べた。一方で、同連合が求めていた音声案内を収録したCDは、印刷物と同じ理由で作らないとしている。
 組織委の公式ウェブサイトは音声読み上げに対応しているが、同連合によると、情報量が膨大で聞き取りに長時間かかり、購入をあきらめた人も多い。全盲の人が公式サイトで専用ダイヤルの番号を調べるためには、サイト上の情報を読み上げなければならなかったという。
 組織委は、大会開催に当たって定めたバリアフリー化の指針で「公的な文書は全て点字や音声などで提供することが望ましい」としていたにもかかわらず、点字資料やCDを作成していなかった。
 東京都盲人福祉協会は七月に点字資料などの作成を求めたが、「サイトの音声読み上げや専用ダイヤルで対応する」として応じていなかった。

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