長崎に収容のナイジェリア人「飢餓死」報告書 入管ハンスト初の死者

2019年10月2日 02時00分
 出入国在留管理庁は一日、長崎県大村市の大村入国管理センターで六月、収容中の四十代ナイジェリア人男性が死亡したのは、ハンガーストライキが原因とする調査報告書を公表した。入管施設でのハンストによる死亡は初めて。男性は二〇一五年十一月、施設へ収容され、長期にわたる拘束に抗議していた。入管庁は男性が食事や治療を拒否し、強制的な治療も困難だったとして、対応は「不相当だったとは言えない」と結論付けた。

◆施設側対応「不相当ではない」

 男性は薬物事件で執行猶予付き懲役刑の判決を受けた後、窃盗などで実刑となり、仮釈放後、大阪入国管理局(当時)に収容、後にセンターに移送された。報告書は、起こした事件が悪質で常習性があり、仮放免は許可できなかったとした。
 本人が出国を拒んだり、本国が引き取りを拒否したりして、退去強制となりながらも送還できない外国人は多い。施設収容も長期化傾向で、市民団体などが人権上の問題があると指摘。長期収容に抗議し、仮放免などを求める収容外国人のハンストも拡大している。
 報告書は「収容長期化の問題は、送還の促進で解決すべきだ」とした上で、ハンスト防止や、強制的な治療体制の整備といった再発防止策を検討する必要があるとした。
 報告書によるとセンターは今年五月三十日、男性が食事をしていないとの情報を把握。センター内で診察したほか、職員が食事や治療を受けるよう説得したが男性は拒み、六月二十四日に死亡した。死因は「飢餓死」だった。
 入管庁によると、退去強制令書を出され、六月末時点で入管施設に収容されている外国人千百四十七人のうち、約75%に当たる八百五十八人が送還を拒否している。

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