関電へ金品提供 元助役、原発関連に勤務

2019年9月30日 02時00分
 関西電力の八木誠会長(69)らに多額の金品を渡していた福井県高浜町の元助役森山栄治氏(今年三月に九十歳で死亡)が退職後、関電高浜原発の警備を請け負う高浜町の会社で役員を務めていたことが、関係者への取材で分かった。同原発のメンテナンスを担う兵庫県高砂市の会社でも「相談役」として雇用されており、関電の業務発注に影響を及ぼした可能性がある。
 警備会社は取材に、受注と森山氏との関係について「答えられない」とコメント。メンテナンス会社の幹部は「高浜町での情報収集が必要で地元との調整役として雇った」と話している。
 複数の関係者によると、森山氏は高浜町出身。京都府内で勤めた後、同町役場に入り、一九八七年に助役で退職した。メンテナンス会社には、その数年後に雇われたという。登記簿や民間信用調査会社によると、メンテナンス会社は関電大飯原発などのプラント関連工事も請け負っている。
 警備会社は九七年設立で、森山氏は当初から役員となっていた。主な取引先は関電やその関連会社で、高浜原発の警備業務も受注している。
 金沢国税局は昨年一月、高浜原発の関連工事を担う高浜町の建設会社「吉田開発」への税務調査に着手。同社から工事受注に絡む手数料として、森山氏へ約三億円が流れていることが判明した。
 さらに森山氏を調べると、関電役員らに金品を送っていたことが確認された。森山氏は調査に対し「関電にはお世話になっているから」と説明したという。
 税務調査後の昨年五月、森山氏は警備会社役員を退任。メンテナンス会社も一年以上前に辞めたという。

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