広がるサブスク ソファやテレビ、ロボット掃除機まで… 生活に合わせて気軽に交換<まちビズ最前線>

2022年8月7日 06時00分
 引っ越しなど生活の変化に合わせ、必要な家具や家電を定額料金でレンタルする「サブスクリプションサービス」が首都圏を中心に広がっている。まだ使える家具などの廃棄を防いだり、新商品の使い心地を試してから購入を検討できたりする利点がある。サブスク時代の暮らし方とは―。(押川恵理子)

高さを調節できるテーブルやソファー、テレビ、テレビ台などをサブスクで借りている大沢直人さんの住まい=都内で(大沢さん提供)

◆模様替えも楽しく 

 都内在住の会社員大沢直人さん(32)は1月の引っ越しを機にサブスクを検討。ネットで選んだ家具は洗練された雰囲気の新居にぴったり合った。ソファやテーブル、テレビ、在宅勤務用の机など8点を借り、毎月4万円ほど払う。「廃棄や買い替えのコストを考えると、割高だとは思わない。季節ごとに模様替えも楽しめる。所有する物が減って身軽」とほほ笑む。

「クラス」の倉庫に並んだ家電ら=江東区で

 大沢さんが利用しているのはクラス(目黒区)が運営するサービス。家具など1200種類の商品を扱い、貸出件数は個人向け5万点、法人向け22万点に上る。創業のきっかけは久保裕丈社長の体験だ。転勤に伴って愛用してきた家具をやむなく廃棄処分。罪悪感があった。「持たない、捨てない社会」を掲げ、2018年8月に事業を始めた。返却された商品はクリーニングや補修後、新たな顧客に届ける。広報担当者は「手軽に交換できる便利さや環境配慮の理念に共感する利用者が多い」と話す。

使用された家具をクリーニングする「クラス」のスタッフら=江東区で

◆購入前のお試しで

 サブスクの商品を購入できるサービスを展開する企業もある。レンティオ(品川区)は家電を中心に貸し出している。カメラは3泊4日など短期間のレンタルも可能で、旅行や運動会などの撮影に好評という。
 長期利用で人気なのはロボット掃除機や自動調理鍋、美容家電。同社は新製品購入や在庫提供でメーカー約200社と協力関係を築く。シャープは水なし自動調理鍋「ヘルシオ ホットクック」などの調理家電をはじめ、掃除機や空気清浄機など約20種類を展開。同社の国内スモールアプライアンス事業部の奥田哲也事業部長は「家電製品は買い替えサイクルが長く、比較的高額な商品も多いため慎重に購入を検討する場合が多い。お試しで使いたいというニーズは確実に存在する」と分析。新たな家電の販売方法として期待する。

◆1兆円市場の見込み

 生活用品にも広がるサブスク。矢野経済研究所の調査によると、国内市場規模は21年度の9615億円から24年度には1兆2422億円へ拡大が見込まれている。

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