労働環境にも配慮/地球に優しい化粧スポンジ製造販売「雪ヶ谷化学工業」<都の企業とSDGs>

2022年8月7日 06時00分
 化粧用スポンジの製造販売を手がける「雪ヶ谷化学工業」(品川区)は、製品の原料に石油からできる合成ゴムの使用を減らし、代わりに環境負荷の低い天然ゴムを使うなど、二酸化炭素(CO2)の排出削減に取り組む。天然ゴムは児童労働がない海外の生産現場から調達しており、坂本昇社長(44)は「環境にも人権にも配慮する」と思いを語る。(大島宏一郎)

商品のフェアトレードについて語る雪ヶ谷化学工業の坂本昇社長=東京都品川区で

◆現地農園に職員派遣し聞き取り

 同社が開発した化粧用スポンジは、原料の一部に天然ゴムを混ぜ込んだオリジナル製品。タイに生育するゴムの木からつくる天然ゴムは、石油由来の合成ゴムと比べて「原料の段階からCO2の排出を減らせる」(坂本社長)のが特長だ。
 「天然資源は地球環境に優しい。ただ、人の手で採取されることから、生産現場で児童労働や強制労働が起きる恐れもある」。坂本社長は、環境への配慮に加え「人権リスクの排除」も掲げる。タイにあるゴム農園の労働環境に目を配ろうと、2020年の秋ごろに現地の同社工場から従業員を農園に派遣。農園の管理者や労働者への聞き取り調査を定期的に実施している。

◆独自のロゴも、社会課題解決目指す

 21年5月には独自の認証ロゴ「フェアトレード天然ゴムマーク」も作成。児童労働や強制労働がない「公正」な取引で調達された天然ゴムを原料とした製品に付けられるようにした。今では、国内の化粧品会社など5社が製品に採用している。
 「新しい物差しやルールをつくることで、販売先や消費者と共に社会課題を解決したい」。坂本社長の思いは、SDGs(持続可能な開発目標)目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の理念に沿っており、「地道な活動で世の中を良くしたい」と願う。

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