九州大雨 死者3人に 避難者6県1900人超

2019年8月29日 16時00分

冠水で孤立した順天堂病院から自衛隊のボートで移動する職員ら=29日午前10時17分、佐賀県大町町で

 九州北部を襲った猛烈な雨で二十九日、佐賀県武雄市の浸水住宅から女性一人の遺体が見つかった。一連の大雨による死者は三人となった。総務省消防庁によると、午前六時半現在、同県や福岡県など九州五県と山口県で千九百人以上が避難所に身を寄せた。 
 佐賀県や同県大町町(おおまちちょう)は、冠水し孤立状態になった同町の順天堂病院について周辺の水位をにらみながら、詳しい被害状況の把握に乗り出した。
 武雄署によると、二十九日午前四時半ごろ、武雄市北方町志久の浸水した住宅一階で「母親が死亡している」と訪れた次男から一一九番があった。亡くなったのは住人の九十六歳女性で、脚が悪かったという。高さ約九十センチまで水が入っていた。
 二十八日には佐賀、福岡両県で二人の死亡が確認されたほか、佐賀県で一人が意識不明の重体、一人が行方不明となっている。
 午前六時半時点の避難者で最も多いのは佐賀県の千二百七十八人で、福岡県二百八十六人、長崎県二百二十六人と続く。
 佐賀県などによると、順天堂病院では患者ら二百十五人が取り残され、水道ポンプが水没した。容体が悪化している人は確認されておらず食料や飲料水はボートなどを使って順次届けられている。近くの鉄工所から流れ込んだ油は町職員らが吸着マットで除去を進めている。病院は三階建てで病床数百十五床。介護老人保健施設を併設している。

◆土砂災害や浸水 引き続き警戒を

 気象庁は、九州北部では二十九日も断続的に雷を伴った非常に激しい雨が降る恐れがあるとして、土砂災害や浸水、河川の増水・氾濫に厳重な警戒を呼び掛けた。三十日にかけて、西日本から北日本の広い範囲でも、雷を伴った激しい雨が降るとしている。気象庁によると、低気圧が発達しながら北日本を東に進行。前線の活動が活発となっている。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込み、西日本から北日本の広い範囲で大気の状態が非常に不安定となる見込み。

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