LGBT、気軽に集える場を 一橋大卒業生有志が団体設立

2019年8月9日 02時00分

卒業生有志の団体「プライドブリッジ」の設立を発表する松中権さん(中)ら=8日、東京都内で

 一橋大(東京都国立市)で二〇一五年八月、同性愛者だと暴露(アウティング)された男子大学院生が校舎から転落死したことをきっかけに、卒業生有志がLGBTなど性的少数者の居場所づくりを進める団体を設立。会長に就いた卒業生の松中権(ごん)さん(43)らが八日、都内で発表し、「当事者らが気軽に集える場をつくりたい」と語った。
 卒業生らが今年二月から会員制交流サイト(SNS)などを通じて呼び掛け、六月に設立された団体は「プライドブリッジ」。現在までに百二十九人が賛同している。同団体では来月、同大ジェンダー社会科学研究センターとの共同事業として、学内にジェンダーやセクシュアリティー(性のあり方)を学び、交流できるセンターを設置。寄付金を募り、当事者や行政担当者らが講師を務める講座も、全十三回の予定で開く。
 松中さんはLGBT支援に取り組むNPO法人の代表で、同性愛者であることも公表している。だが、同大法学部に在学中は偏見や差別を恐れて周囲に明かせなかったといい、「学生や教職員にもLGBTは当たり前にいる。居場所づくりや教育、支援をしていきたい」と話した。
 同大のアウティング事件では、当時二十五歳の息子を亡くした両親は大学が適切な対応を取らなかったためなどとして、一橋大を訴え、東京高裁で控訴審が続く。両親は本紙に「息子の死を悼み、大学にLGBTの方が守られる場所ができるのはうれしい」とコメントを寄せた。 (奥野斐)

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