G20 静まる歓楽街 摘発強化、業者は「自粛」 大阪

2019年6月29日 16時00分

G20サミットのため、店の明かりが消えた「飛田新地」を防犯パトロールする地元の料理組合員ら=28日夜、大阪市西成区で

 大阪で開かれている二十カ国・地域首脳会議(G20サミット)で、大阪の歓楽街の店舗が営業を自粛したり、府警が摘発を強化したりした。各国関係者ら約三万人が訪れ世界から注目されることを見越し、街の「たたずまい」を官民が意識した形だ。識者は「一般市民と同じように業界側も社会に協力するという姿勢をアピールしている」と指摘している。
 二十八日夜、店の明かりが消えた大阪市西成区の歓楽街「飛田新地」で、地元の料理組合員ら十一人が防犯パトロールに取り組んでいた。飛田新地は、古くは日本有数の遊郭。今回、三十年ぶりに組合加盟の全百五十九店が休業した。
 大阪市などのストリップ劇場は休業し、府内のパチンコ店も警察の事務負担軽減のため、新台入れ替えを自粛した。いずれも警察が風営法などに基づき目を光らせる業界で、民間が自主的に警察の意図をくんだ構図がうかがえる。
 一方、府警は客引きや風俗店の取り締まりを強化。この半年間で、繁華街・ミナミのガールズバーなどの客引き一斉取り締まりを八回実施し、計五十三人を摘発した。昨年の回数や人数を既に上回るペースだ。府警幹部は「世界に『安心安全な街大阪』を発信するためだ」と話す。今月には、大阪市でエステ店を装って営業していた風俗店三店舗の経営者二人を逮捕した。
 風営法に詳しい関西大の永井良和教授(都市社会学)は「大規模イベントでの自主休業は、取り締まる側と業者が『目配せ』し合う結果で、業界の慣例だ。摘発の強化は、イベントに乗じた警察側の不遜な態度とも言える」と話している。

関連キーワード

PR情報

社会の新着

記事一覧