川崎殺傷 両手に刃物、児童次々 逃げ回り悲鳴 ランドセル散乱

2019年5月28日 16時00分

騒然とする小学生らが刺された現場周辺。カリタス学園のバスが停車していた=28日午前9時58分、川崎市多摩区登戸新町で

 朝の通勤、通学時間帯の閑静な街中に子どもらの悲鳴が続いた。二十八日朝、川崎市多摩区登戸新町でカリタス小学校に通う小学生らが襲われた事件。いつものようにスクールバスに乗り、学校に向かおうとした時に惨劇が起きた。 (安田栄治、中村真暁、原田遼、石川修巳)
 事件は午前七時四十分ごろ、小田急線登戸駅から徒歩二分の公園脇にあるバス停付近で発生。カリタス小学校のスクールバス運転手の話を聞いた地元住民の自営業本田敏彦さん(60)によると、運転手が児童を乗せようとバス停にバスを寄せると、「ギャー」という悲鳴が聞こえ、児童の何人かが倒れているのが見えたという。近くには両手に包丁を持った男。その後、男も自分の首の辺りを刺して倒れたという。
 バス停近くの車道にはおびただしい量の血が流れた。駆け付けた消防隊員がけが人を次々と搬送。けがをしたとみられるワンピースの制服姿の女児が、消防隊員に手を添えられてストレッチャーで運ばれていった。
 現場周辺では、ブルーシートやオレンジ色の救護テントの中で、グレーの制服を着た女児が座り込み、ハンドタオルで顔を覆っている姿も。制服に血が付いている女児もいた。
 事件時にスクールバスを運転していた男性運転手の上司に当たる六十代男性によると、事件に遭ったバスは学園に着いていたといい、通路には直径五センチほどの血痕が複数残っていたという。黒いランドセルなど荷物が散乱しており、「子どもたちが逃げ回ったようだった」と話した。
 近所に住む別の男性は「普段は二十~三十人の児童がバス停に並んでいて、今朝もたくさん並んでいたが、数人が倒れていて何で動かないのかなと思った」と話し、突然の出来事に何が起こったのか分からなかったという。
 サイレンの音を聞いて、現場に向かった四十代の女性は、救急隊員に心肺蘇生されている児童や、血を流しているスーツ姿の男性を見たという。付近では、グレーの制服を着た児童二十~三十人が教員らと共におびえながら避難していた。「横になった男性の下に血だまりができて、もう意識がなかった」と声を震わせた。
 現場から約三十メートルのところに住む長(ちょう)敏之さん(52)もサイレンの音で駆け付けた。既に規制線が張られていたが三、四人が倒れ、服に血の付いた児童が担架で運ばれていったという。「バス停には毎朝、たくさんの児童がいて、いつも教員の方がしっかり整列をさせていた」と話した。

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