伊東 イルカ追い込み漁終了 群れ見つからず捕獲せず

2020年4月1日 02時00分

イルカ追い込み漁の伝統が続く富戸地区の漁港。今季は漁ができなかった=伊東市で

 伊東市富戸の伝統漁法「イルカ追い込み漁」の漁期が三十一日、終わった。昨年十月に解禁され、十五年ぶりの捕獲を目指したが、群れが見つからず漁は行われなかった。
 今季は食用はなく、水族館などに提供する「生体捕獲」に特化。バンドウイルカに狙いを定めていた。
 いとう漁業協同組合富戸支所(同市)によると、イルカの餌となるサンマが南下してきた昨年十二月上旬以降、二月中旬までに情報提供による捜索も含めて探索船を計七回、出港させた。しかしバンドウイルカとみられるイルカは一月に一度、五頭程度を見かけただけで、漁をするほどの大きな群れは見つからなかった。しけや悪天候で、出港は想定の半分程度にとどまったという。
 富戸地区の追い込み漁は、明治初期から続く伝統だが、二〇〇五年以降は気象などの条件がそろわず中断していた。漁法継承への危機感もあり今回、再開を目指した。同支所の島田尚彦支所長は「理由は分からないが、巡り合わなかった。今シーズンこそはと思っていたのに。今までやってきた伝統をここで絶やすわけにはいかない。今後もやっていきたい」と語った。
 国内のイルカ追い込み漁は、富戸と和歌山県太地町のみで続いている。(山中正義)

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