センバツ中止 憧れ舞台、夢かなわず 夏へ決意新たに 加藤学園ナイン

2020年3月12日 02時00分

選抜中止を受け、悔しさを押し殺しながら取材に応じる米山監督(左)と勝又主将=いずれも沼津市で

 新型コロナウイルスの感染拡大により、選抜高校野球大会が史上初の中止となることが十一日、発表された。初出場が決まっていた加藤学園(沼津市)はこの日もグラウンドで練習に臨んだが、憧れの舞台、甲子園球場で全国の強豪たちと戦う、という夢はかなわなかった。選手や監督は悔しさを押し殺し、新たな目標である夏の甲子園出場に向けて決意を口にした。 (杉原雄介)
 目を赤くしながらも気丈に振る舞った。高野連が中止を決めたとの一報が流れた後の午後六時過ぎ、全体ミーティング後に取材に応じた勝又友則主将(二年)は「中止と聞いた瞬間は何も考えられなかった。正直、やりたい気持ちは全員ある」。率直な思いを絞り出すように語った。
 選手たちはこの日、同校OBの高橋朋己(ともみ)投手(埼玉西武ライオンズ)から贈られた「2020 SEMBATSU(センバツ)」と書かれた赤いウエアを着用。選抜開催を信じて気持ちを高め、実戦形式の練習などに取り組んだ。
 米山学監督は「いろいろな考えがあって、こういう結果になったのだろう。みんなで全て受け入れるしかない」と述べた。選手たちに対しては「選抜に向け、いい緊張感の中でやってきて個々の力は付いてきた。毎日頑張ってくれたことに感謝したい」と努力と成長を認めた。
 学校関係者からも落胆の声が聞かれた。野球部OB会事務局の杉山裕亮さん(32)は「四日に無観客でも開催する方針が示されていたから、ショックはより大きい」と声を落とした。今後に向けては「一番悔しいのは選手や監督、部長だと思う。できる限りサポートしていきたい」と話した。
 ただ、チームは前を向いている。勝又主将は「今回のことがあって、甲子園に行きたい気持ちはどの学校よりも強くなった。悔しさを夏にぶつけるため、もう一回チームを作り直す」と決意を口にした。米山監督もはっきりした口調で言い切った。「これからどう頑張るかが一番大事。野球が終わったわけではない」

「2020SEMBATSU」と書かれたウェアを着て、練習に打ち込んでいた選手たち

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