熱海の市民 社会復帰向け手作り 児童クラブにマスクお届け

2020年3月11日 02時00分

マスクを手作りする「多賀っ子クラブ」の支援員たち

 新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの在庫が減っている熱海市内の放課後児童クラブに十日、引きこもりからの社会復帰を目指す市民らが手作りしたマスクが届けられた。市内の児童クラブの一部では、支援員が自分用マスクの自作を開始した。深刻なマスク不足が続く中、手作りの輪が広がっている。 (山中正義)
 熱海市立第一小学校にあるエンゼルクラブ。児童約五十人と支援員らが集まる部屋に、マスク作りに励む十代と六十代の男性二人が市職員らとともに訪れ、完成したマスク約二十枚をクラブの馬場峰俊代表(65)に手渡した。
 馬場代表は男性らに「有効に職員で使わせてもらいます」と感謝の言葉を掛け、受け取ったマスクを児童らに披露した。マスク作りに参加している男性(18)は手渡した後、「恥ずかしかったけど、作ったかいがあった。これからも頑張る」と照れくさそうに話した。
 クラブによると、備蓄はあと一週間ほどで尽きそうな状態だった。インフルエンザ用に子ども用のマスクは少し備蓄していたが、「職員のマスク不足は考えていなかった」という。
 マスクの手作りは、市内の放課後児童クラブで支援員らが使うマスクの不足を案じた市社会福祉課が、市社会福祉協議会に協力を依頼して二日から始まった。社会復帰を目指す人たちの活動の場になることも期待され、十~六十代の男性が社協で一枚一枚手作業で作っている。二、三人で作業し、一日に二十枚程度を「生産」している。
 十日は、市内の放課後児童クラブ七カ所のうち三カ所に、約二十枚ずつを初めて配布した。残りのクラブにも今後、届ける。
 手作りマスクは、ペーパータオルやワイヤ、ゴム、両面テープを材料に、誰でも手軽に作ることができる。このため、賛同の輪が広がりつつある。熱海市の放課後児童クラブ「多賀っ子クラブ」でも、支援員らが自分で使う分を作り始め、十日には四人が多賀小学校で作業していた。クラブの菅沼宗一代表(71)は「在庫が少なくなってきているから自分たちでも作ろうと思った。品不足は早く解消してほしい」と願った。

男性(手前)から手作りマスクを受け取る馬場峰俊代表=いずれも熱海市で

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