<新型コロナ>返礼品にトイレ紙 富士市に寄付申請殺到 一転、キャンセル相次ぐ

2020年3月10日 02時00分

富士市がふるさと納税の返礼品にしたトイレットペーパーの一例=ふるさとチョイスのHPから

 新型コロナウイルスの感染拡大によるデマ情報で、ふるさと納税の返礼品にしているトイレットペーパーなど紙製品への寄付申請が殺到した富士市で、一転してキャンセルが相次いでいることが九日、分かった。申請後に店頭で購入できたり、デマだと知るなどして、取りやめたとみられる。
 市によると、寄付申請のキャンセルは通常はほとんどないが、安倍晋三首相が「トイレットペーパーは十分な在庫がある」と会見した二月二十九日に十七件相次ぎ、今月一~九日にも計三十~四十件あった。市担当者は「申請後に、返礼品が届くまでに一~二カ月かかることに気付き、気が変わった人もいると思う。大半の人は、すぐ手元に欲しいんでしょうし」と推測した。
 同市でトイレットペーパーやティッシュペーパーなどを返礼品に選ぶ申請が急増したのは二月二十八日。同日~今月一日の三日間で、普段の十数倍に当たる千三百五十七件、約二千万円の寄付があった。トイレットペーパーが供給不足になるというデマが飛び交い、買い占めが広がった影響とみられる。
 申請の殺到に配送作業が追いつかず、市は一部の紙製品を返礼品から外し「冷静に対応を」と呼びかけていた。今回、キャンセル続出で再び振り回される形となり、担当者は「当初からこの状況に疑問を感じていた。正しい情報が行き渡った結果ともいえます」と苦笑していた。 (佐野周平)

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