「裾野が国内外から注目」 トヨタ次世代都市構想

2020年1月8日 02時00分

今年末に閉鎖を予定する東富士工場。跡地にスマートシティを建設する構想が発表された=裾野市御宿で

 トヨタ自動車が、今年末に閉鎖予定のトヨタ自動車東日本の東富士工場(裾野市御宿)跡地に、自動運転やインターネット技術などを活用する次世代都市「スマートシティ」を建設する構想を披露した。地元からは技術革新による暮らしの利便性向上や、スマートシティが地域活性化の拠点となることを願う声などが上がった。 (杉原雄介)
 トヨタによると、スマートシティの住人は、トヨタの従業員と家族、退職した夫婦などを想定。実際に住みながら、先端技術をどう暮らしに役立てるかという実験に参加する。約二千人から始め、段階的に人数を増やすという。
 裾野市の高村謙二市長は本紙の取材に「世界的にも類のない挑戦。裾野が国内外から注目を浴びる大きなチャンスになる」と歓迎した。工場閉鎖に伴い、税収減などへの懸念もあったが、スマートシティができることによる市財政への影響について「二千人が住めば、市民税の増収も見込める。これから試算していく」と語った。
 工場跡地の利用についてトヨタ自動車と協議してきた、市企画政策課の加藤忠彦課長は「裾野では高齢者の移動や、公共交通の運転手確保が課題。自動運転技術を発展させて、これらの課題解決につながってほしい」とスマートシティでの技術革新に期待を寄せた。
 地元住民からは、スマートシティが開放的な場になることへの期待が聞かれた。会社員渡邉剛さん(18)は「裾野は楽しめるエリアが少ないので、イベントなどを通じて市民も参加できる場所になってほしい」と話した。
 一方、地元商工業者からは経済効果の波及に懸念の声も。市商工会の勝又豊事務局長は「沼津にららぽーとがあるし、スマートシティの住人が裾野でどれだけ買い物してくれるか分からない」と口にし、「行政や市民と連携し、魅力的な集客施設や町づくりをしないと」と力を込めた。

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