レインボープライド おうちでパレード 思いつなぐ

2020年5月1日 02時00分

レインボーの輪袈裟姿の最明寺の千田明寛副住職

 さまざまなセクシュアリティーの人が自分らしく生きる社会を目指し、多様性を祝福するイベント「東京レインボープライド(TRP)」のパレードが4月26日、今年はオンラインで開催された。参加者は会員制交流サイト(SNS)の投稿にハッシュタグ(検索目印)「#おうちでプライド」「#TRP2020」を付け、多様性を示す虹色を思い思いの写真で表現し、メッセージを込めた。

◆今、身に染みる連帯の大切さ

 今年のテーマは「Your happiness is my happiness(あなたの幸せは私の幸せ)」。主催者のNPO法人東京レインボープライドの公式ツイッターは「今日はひとりでも多くの方たちと虹色のメッセージで繋(つな)がれたら」と、共同代表理事でトランスジェンダーの杉山文野さん(38)の写真を添え参加を呼び掛けた。
 埼玉県川越市の最明寺副住職、千田明寛さん(32)は、虹色の輪袈裟(わげさ)を身に着け経を読む姿を投稿した。「仏教には性別に関係なく誰でも平等との精神がある」。同性婚の実現を目指す弁護士の前園進也さん(45)は「息子がマイノリティーであったとしても生きやすい日本社会に」と願い、レインボーの服を着た息子(3つ)との動画を投稿した。
 レズビアンを公表し、当事者の支援活動をしてきた増原裕子さん(42)は4月から、兵庫県明石市でLGBT施策などを担う職員になった。友人にもらったぬいぐるみを持った写真を投稿し「こういう時だからこそ、仲間とつながり、連帯する大切さが身に染みた。力をもらえた」と話した。
 俳優で、共生社会の実現を目指す一般社団法人「Get in touch」理事長の東ちづるさんもカラフルな服で投稿。過去のパレードを楽しむ写真もアップし「誰もが人生において同じ権利と機会を」とつづった。
 オンラインでのトークライブには、歌手MISIAさんがゲストで登場。昨年末のNHK紅白歌合戦では、レインボーの旗を掲げ反響を呼んだ。「赤が女性、白が男性という2色のどちらでもない人もいる。すべての人への愛にあふれたフラッグ」と語った。

◆感染したら?尊厳は?不安抱える

 もし新型コロナウイルスに感染したら…。性的少数者や家族らは緊急時の連絡や取り扱いに不安を抱いている。
 一般社団法人「Marriage For All Japan-結婚の自由をすべての人に」が4月に実施したインターネット調査では、178件の回答のうち約4割が、入院時や万一の際に家族として扱ってもらえるのか不安を抱えていた。パートナーとの関係が法的に保障されていないためだ。また、約2割は「濃厚接触者として挙げられ(関係が)明かされてしまう」と、感染時の職場や学校などへの報告、公表を心配していた。
 同性パートナーと暮らす松岡宗嗣さん(25)も、そんな不安をブログにつづった。自身は性的少数者の情報を発信する一般社団法人fairの代表理事として活動しているが、パートナーは職場でカミングアウトしていない。万一の際、関係をどう説明するか難しい。
 プライドは「誇り」とよく訳されるが「その人がその人のままで生きられることを保障する『尊厳』に近い概念」ととらえている。コロナ禍では性的少数者ら社会で立場の弱い人が困窮しやすい。松岡さんはこのパレードを「一人一人の小さな声をつなぎ合わせ、社会に訴えていく場所」と考えている。
文・神谷円香、奥野斐
 ◆紙面へのご意見、ご要望は「t-hatsu@tokyo-np.co.jp」へ。

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