日本、IWC脱退 商業捕鯨あす31年ぶり再開

2019年6月30日 02時00分
 日本は三十日、クジラの資源管理を話し合う国際捕鯨委員会(IWC)を脱退した。戦後、日本は主要な国際機関を脱退した例はなく、極めて異例の対応だ。七月一日には領海と排他的経済水域(EEZ)を対象海域として三十一年ぶりに商業捕鯨を再開する。
 関係者には悲願の再開となるが、鯨肉消費は縮小しており、事業の先行きは不透明な情勢だ。オーストラリアや欧米などの反捕鯨国を中心に国際社会から批判が強まる恐れもある。
 日本は反捕鯨国が過半を占めるIWCで協議を続けても、四分の三の賛成が必要となる商業捕鯨再開が認められるのは困難と判断。昨年十二月に脱退を表明してIWC側に通告していた。条約の規定で三十日が脱退成立日。
 日本が一九五一年に加盟したIWCは、八二年に商業捕鯨の一時停止を決定した。日本は長年、再開の交渉を続けたが実現しなかった。
 昨年の総会でも再開を目指す日本提案は否決され「異なる立場の共存は不可能」と結論付けた。
 捕鯨に関係の深い地域から選出された国会議員らが伝統産業の衰退を止めるため商業捕鯨の再開が必要と訴えていたことも判断の背景にある。
 七月一日午前に、山口県下関市の港から沖合操業を担う共同船舶(東京)が運航する母船「日新丸」など三隻の船団が出航。北海道釧路市からも沿岸操業を担う六業者の小型捕鯨船五隻が出航し、商業捕鯨が再開する。
 商業捕鯨については、資源を枯渇させないためIWCで採択された方式で捕獲枠を算出する。沖合操業はミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラの三種が対象。沿岸操業でもミンククジラが対象となる。IWC管理対象外のツチクジラなどの商業捕鯨はこれまでも実施している。
 日本は八八年に商業捕鯨から撤退した。一方で商業捕鯨再開に必要なデータを集めるため、日本沿岸を含む北西太平洋と南極海でミンククジラなどの調査捕鯨を続けてきた。

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