<新型コロナ>防護服代用 レインコートを 台東の雨具会社、都立病院などに2300着寄贈

2020年4月21日 02時00分

永寿総合病院などに寄贈するレインコートを手にする須藤宰社長=台東区で

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、台東区のビニール傘工房「ホワイトローズ」(寿二)は、医療関係者に防護服代わりに使用してもらおうと、自社製品のレインコート二千三百着を区内の永寿総合病院(東上野二)と、都に寄贈する。須藤宰(つかさ)社長(65)は「現場で不眠不休で働く人たちを、少しでも支援できれば」と語る。
 雨の日に自転車に乗る際などに着用するレインコートで、特殊素材のEVA(エチレン・ビニール・アセテート)を使っており、表面がさらさらしていて、濡れてもべとつかない。比較的幅広で、袖口にはゴムが入っている。
 須藤さんは、大阪市が防護服の代用に雨がっぱの提供を求めているニュースを見て「もしかすると、東京でも必要とされているのでは」と発想。関係者を通じて打診するとニーズがあり、多くの感染者が出た地元の永寿総合病院に千着、都を通じて都立病院に計千三百着を贈ることになった。
 須藤さんは「少しでも在庫があれば現場は安心できるはず。何度も着ることができる製品だが、使い捨てにしてもらってもいい。専門家が工夫して使ってほしい」と希望する。
 同社は、江戸時代中期の享保六(一七二一)年に創業。戦後、世界に先駆けてビニール傘を発明、皇室にも納入している。
 須藤さんは十代目。傘やレインコートを製造している千葉県旭市の工場は、二〇一一年の東日本大震災、昨年の台風15号でいずれも半壊した。「困っている時にはお互いさま。早くこの危機を乗り越えるため、防護服は作れないが、雨具の会社にできることをしたい」と話している。 (井上幸一)

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