延期の三社祭「秋祭り」に 10月開催 「にぎやかさ取り戻したい」

2020年4月2日 02時00分

昨年の三社祭で威勢のよい掛け声とともに宮出しされるみこし=台東区で

 毎年五月に開かれる浅草神社(台東区)の三社祭が、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて十月十六~十八日に延期される。最終判断はされていないが、「秋祭り」となる見込みの三社祭に、浅草の街の人々からは「中止でなくてよかった」「にぎやかさを取り戻したい」などの声が上がった。 
 氏子団体の浅草神社奉賛会と神社が三月三十一日に延期を決定した。現時点では五月の内容をそのまま秋に実施する計画で、八月末を目安に規模の縮小なども含めて最終的に判断する。浅草神社では「秋にコロナが収まっていることを願って延期にした」としている。
 延期の報に、かつらやかんざしを製造販売する浅草の老舗「コマチヘア」の岩崎孝俊さん(50)は「東京五輪が一年延期になるくらいなので、半年後に神輿(みこし)を担げるのか率直に不安だ」と明かす。コロナ禍がもたらす店への影響は大きい。売り上げは予想よりも深刻な前年比の70%減。「先が見えないのがつらい。街も沈んだ雰囲気なので、十月は何としても神輿を担いで、にぎやかな浅草を取り戻したい」と願っている。
 また、毎年祭りを楽しみにしている近所の主婦(45)は「祭りはすごい人だかりができるので、中止と思っていた。ひとまず、ほっとした」と笑顔を見せた。
 浅草神社総代の一人でもある冨士滋美浅草観光連盟会長は「現在は自粛する時期。感染拡大の状況によっては、まだ予断を許さないと思う。開催となったら、祭りができる喜びをより感じられる三社祭になるのではないか」と話している。
 三社祭は毎年三日間の日程に約二百万人が訪れる。これまで東日本大震災の発生を受けて二〇一一年に中止した例などがある。 (天田優里、加藤健太)

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