障害児の放課後追う映画「ゆうやけ子どもクラブ!」 吉祥寺できょうから上映

2020年1月31日 02時00分

「ゆうやけ子どもクラブ!」の1シーン(井手商店映画部提供)

 障害のある子どもたちが放課後や夏休みなどに通う小平市の「ゆうやけ子どもクラブ」の活動を追ったドキュメンタリー映画が三十一日から、武蔵野市のアップリンク吉祥寺(吉祥寺パルコ地下二階)で上映される。実現に奔走したのは、世田谷区内で小さな映画配給会社を営む飯田光代(てるよ)さん(67)。自身も知的障害のある息子の母で「共感の輪を広げたい」との強い思いからだった。 (花井勝規)
 上映されるのは井手洋子監督の「ゆうやけ子どもクラブ!」(百十二分)。昨年十一月にポレポレ東中野(中野区)で初上映され、横浜、名古屋の二館と合わせて約四千人が観賞した。クラブの子どもの親らから、より小平市に近い場所での上映希望があり、飯田さんが劇場にかけあった。
 一九七八年に発足した同クラブは、障害児の放課後活動を支える団体の草分け。NPO法人が小平市内三カ所で運営し、自閉症や知的障害などがある六歳から十八歳までの六十八人が通っている。児童福祉法に基づく放課後等デイサービス事業所だ。
 作品では、他人や家族とコミュニケーションができなかった子どもがクラブでの遊びを通じて徐々に心を開いていく様子や、子どもの世話に疲弊していた母親が明るさを取り戻すシーンなどを丹念に描いた。
 飯田さんは二十五年前から、ドキュメンタリー映画の自主上映会を世田谷区で続けてきた。六年前に設立した配給会社「ピカフィルム」で扱う作品としては五作目。昨年五月、井手監督から請われ、クラブの職員や保護者でつくる上映実行委員会に加わった。
 「いま、途方に暮れている障害児を持つ親たちも、この作品を見ればきっと勇気をもらえる」。飯田さんの次男悠史さん(32)は知的障害があり、中学から高校まで世田谷区の放課後等デイサービス「わんぱくクラブ三軒茶屋」に通った。「クラブは私にとっても心の支えだった。長い夏休みは行き場がなく、息子がクラブに通う前は世話に疲れて寝込むことが多かった」と振り返る。ポレポレ東中野で回収したアンケートでは、ほとんどの人が放課後等デイサービスの存在を知らなかったと答え「障害児を取り巻く現状やクラブの存在を知ってもらう意義は大きい」と話す。
 アップリンク吉祥寺での上映は二月六日まで。一日は午後二時十分からの上映で、終了後に井手監督とゆうやけ子どもクラブの村岡真治代表の舞台あいさつがある。三月中旬には下高井戸シネマ(世田谷区)での上映も決まった。
 料金は一般千九百円など。問い合わせはアップリンク吉祥寺=電0422(66)5041=へ。 

「ゆうやけ子どもクラブ!」の上映に尽力した飯田光代さん(右)と次男の悠史さん=世田谷区経堂で

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