森鴎外とビールをグイッ 文京の記念館で企画展

2019年8月31日 02時00分

ビールにまつわる記述のある文学作品について説明する岩佐さん=いずれも文京区の区立森鴎外記念館で

 爽快なビールを切り口に森鴎外らの日本文学作品を楽しんでもらうコレクション展「文学とビール~鴎外と味わう麦酒(ビール)の話」が文京区の区立森鴎外記念館(千駄木一)で開かれている。ビールにまつわる鴎外直筆の原稿なども展示され、鴎外がこよなくビールを愛したことが分かる構成となっている。十月六日まで。
 鴎外は、日本でまだビールが造られていなかった一八八四(明治十七)年から四年間、陸軍軍医としてドイツに留学し、本場のビールを楽しんだ。滞在中の日記「独逸日記」の中で、宴会で十二リットル以上もビールを飲むドイツ人を見て「諸先輩麦酒を喫す。其量(そのりょう)驚く可(べ)し」と感想を記している。現地の醸造所やオクトーバーフェスト(ビール祭り)を訪れた記述もある。
 今回は、鴎外直筆の日記など七十点を展示。自らが被験者となってビールの利尿作用について研究した論文や、鴎外が二十四歳の誕生日に、指導をあおいでいたドイツ人軍医から贈られたビールジョッキの実物もある。一方で、夏目漱石や田山花袋らのビールにまつわる記述のある小説も展示し、日本におけるビールの歴史とともに文学作品を紹介している。

(左)ドイツ人軍医から森鴎外に贈られたビールジョッキ (右)期間限定のモリキネビール

 司書の岩佐春奈さん(41)は「ドイツ留学中の鴎外の様子から、ビールが日本人の生活や文学に、どうかかわってきたか知ることができる展示会になっている」と来場を呼び掛けている。
 コレクション展は、午前十時~午後六時(最終入館は閉館三十分前)。九月二十四日は休館。入場料は一般三百円。期間中は館に併設するカフェとショップで、数量限定ビール「モリキネビール」を販売する。問い合わせは同館=電03(3824)5511=へ。 (天田優里)

鴎外直筆の「独逸日記」

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