<東京2020>五輪と水辺の魅力を徹底ガイド マスコットラッピングの水上バス運航
2019年8月29日 02時00分
来年の東京五輪・パラリンピックをPRしようと、各大会のマスコット「ミライトワ」「ソメイティ」を屋根にラッピングした水上バスの運航を28日に始めた「東京水辺ライン」。主に隅田川を上り下りする船だ。お披露目クルーズの第一便に乗り込んだ案内役「下町河川リバーガイド」のメンバーたちは「大会に向けて多くの情報を仕込んで、クルーズの魅力を高めていきたい」と意気込んだ。 (井上幸一)
東京水辺ラインは都が所有する防災船で、平常時には公益財団法人「都公園協会」が、浅草、お台場などを結んでいる。ラッピングされた船は「あじさい」号と「さくら」号の二隻。来月には「こすもす」号も同様に五輪・パラ仕様になる。
この日は、墨田区役所前の発着場での式典の後、地元の人たちや報道関係者らを乗せて約三十分のお披露目クルーズに出発。二体のマスコットの着ぐるみが見送った。
リバーガイドは、土、日曜などに乗船してマイクを握る公園協会公認のボランティア。ベテランの渡辺晶子さん(62)=江東区東陽=は、「橋の上から見ると、『あーっ』と思ってもらえる」と、ラッピングの効果に期待した。
水辺の東京散歩について「普段は見られない橋の裏側が見ることができ、満ち潮の時は手が届きそう。川岸で手を振ってくれる人もいる。ディズニーランドのジャングルクルーズより面白い」と、五輪・パラで増加が見込まれる観光客にアピールした。
やはりベテランガイドの浅見隆夫さん(78)=文京区白山=は、隅田川の近く、台東区蔵前で生まれ育った。「昔に比べ、川がきれいになった」と感慨深げ。常に新しい話題のネタを意識しているといい、「選手村のマンションの売れ行きや、トライアスロン会場のお台場の水質など、興味を引く話題を入れて説明するようにしている」と、すでに五輪・パラモードに入っている様子だった。
◆「ラッピング見て大会に興味を」 オリパラ仕様、文京のコミュニティバス「Bーぐる」
文京区は、区のコミュニティバス「Bーぐる」の2路線で、東京五輪の公式マスコット「ミライトワ」と、パラリンピックのマスコット「ソメイティ」をあしらったラッピングバスの運行を始めた。来年3月末まで。
「オリンピック・パラリンピックを応援しよう」というメッセージとともに、マスコットが車両側面に描かれている。千駄木・駒込ルートと、目白台・小日向ルートで、それぞれ1時間に3台のバスを運行しているが、うち1台ずつがラッピングバスとなる。
運行初日の26日には、区役所前にバスが展示され、写真撮影コーナーが設けられた。区オリンピック・パラリンピック推進担当課長の日比谷光輝さん(45)は「区内を走るラッピングバスを見て、大会に興味を持ってもらえたら」と話した。 (天田優里)
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