子ども記者、地域をつなぐ 湯島で「子育て新聞」創刊

2019年7月31日 02時00分

地域の夏祭りについて、町会の人にインタビューする子ども記者たち(則竹知子さん撮影)

 湯島地域(文京区)の子ども関連の情報を満載したフリーペーパー「ゆしま子育て新聞」が五月に誕生した。取材は子どもたちが担い、大人が編集する。歴史ある街には新住民が増えており、知らない人同士を結びつけようと、町会などが創刊。現在、第二号となる夏号を配布している。 (中村真暁)
 夏号は、地域の夏祭りやイベントを特集。巻頭インタビューでは、子ども記者四人が、開催する側の商店会の大人たちに、素直な疑問をぶつけた。「お祭りではいくら使いますか?」の質問に、「子どもはお金を使わずに楽しめるよ」と回答するなど、取材は和やかムード。子ども関連のイベントや居場所の情報もたっぷり載っている。
 新聞を中心となって手掛けるのは、祖父の代から地域で宝石店を営む大道寺勇人さん(40)。東日本大震災(二〇一一年)を受け、防災には地域の助け合いが大切と感じた大道寺さんだが、マンション建設などで増加する新住民の多くは町会に加入せず、地域に知らない子どもが増えていた。
 娘ができると、町会が設置した掲示板に載るような細かな子育て情報が、親に届いていない状況も目に付いた。「子育て情報を発信しながら、交流の場を」と、子どもたちの取材を通じてつながり合える新聞に着目。地元の四つの町会、一つの商店会と「ゆしまごころ実行委員会」を立ち上げ、新聞製作に乗り出した。
 口コミなどで集まった子ども記者が書いた原稿を編集するのは、地元のライターやデザイナー。創刊号の春号は二千部発行、寄せられる情報も増え二号目は三千部に増刷した。大道寺さんは「虐待や孤立など家庭の課題も、地域のつながりが防波堤になる。子どもたちの取材から、地域に知り合いが増え、交流が深まっていけば」と期待を込める。
 新聞は、A3見開き四ページで無料。年四回発行し、地域の保育所、児童館などで配布する。文京区社会福祉協議会の助成を受ける。実行委は新聞に携わる地元の子ども、保護者などを募集中。問い合わせは、ゆしまごころ実行委員会のホームページから。

ゆしま子育て新聞を紹介する大道寺勇人さん=いずれも文京区で

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