<ヒーロー>平常心のリードさえる 関東一3年・野口洋介捕手

2019年7月28日 02時00分
 投手の気持ちはよく揺れるものだ。意地になれば制球が乱れるし、弱気になれば痛打される。そんな時こそ捕手の腕の見せどころ。関東一の背番号2は大観衆の決勝でも冷静なリードを見せ、「平常心でいられたのが良かった」と涼しげに振り返った。
 真骨頂は2点リードの八回。2死にこぎ着けたところで何かを感じ取ったようにマウンドに駆け寄った。小山台を後押しするような異様な熱気が球場を包む。勢いづけたら一気にのまれかねない場面だった。一息ついた右腕は落ち着きを取り戻し、4番を二ゴロに打ち取った。
 試合中に何度も見つめた帽子のつばには「平常心 石橋」と書かれていた。力強い筆致で記したのは一つ上の先輩で、中日ドラゴンズの石橋康太捕手。二十五日の準決勝でも、投手につられて熱くなりそうな場面で「平常心とつぶやいて冷静になれた」とピンチを切り抜けた。
 高卒1年目ながら1軍でもがく石橋選手をテレビ観戦して大きな刺激を得ている。「投手が投げやすい雰囲気をつくってあげたい」と次は自分が甲子園で暴れる覚悟だ。あこがれの先輩に成長した姿で恩返しする。 (加藤健太)

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