「アジサイ 寄り添う優しさ」 加藤登紀子さんが植樹 あきる野・南沢あじさい山

2019年6月27日 02時00分

50年かけてあじさい山を育ててきた南沢忠一さん(左)と一緒にアジサイを植樹する加藤登紀子さん=あきる野市で

 斜面一面に約一万五千株のアジサイが咲くあきる野市深沢の「南沢あじさい山」で、歌手の加藤登紀子さんが二十六日、アジサイを植樹した。ヒット曲「百万本のバラ」にちなみ、山のある秋川渓谷のアジサイが百万本になるようにとの願いを込めたといい、加藤さんは「アジサイは、みんな一緒につながって咲いている、寄り添う優しさを感じる。その優しさをここから広げたい」と話す。 (萩原誠)
 加藤さんは八月十日に市内でライブ「夢のよう秋川渓谷~百万本のあじさいを」を開くのを前に、地元に貢献したいと、あじさい山を訪問。五十年かけてアジサイの手入れをしてきた山の所有者南沢忠一さん(89)と、青い二輪のアジサイが咲いた苗木を、中腹の通路沿いに植えた。
 加藤さんは咲き誇るアジサイに「きれい、素晴らしい」と感動。「手塩をかけてお花を植え、いつでも訪ねられるよう道を守ってきた人がいることを、次世代にも伝えてほしい。こんな素晴らしいふるさとを持っている皆さんに祝福を送りたい」と話した。
 あじさい山は、JR五日市線武蔵五日市駅から北西に山を登って約四十分ほどのところにある。南沢さんが四十歳の時「山中のお墓へ花の中を通って行けたら」と、自宅庭に咲いた二株のアジサイを山へ植え替えたのが始まり。
 通り掛かった人が「きれい」と喜ぶ様子を見た南沢さんが、挿し木で増やしてきた。
 アジサイが彩る斜面と南沢さんの努力に魅了され、地元出身の高水健さん(29)ら地域の若者が二〇一七年から、手入れを手伝いながら山道にウッドチップを敷いて歩きやすくするなど、あじさい山を後世に伝える活動をしている。
 今年からは市内のレジャー施設サマーランドと連携し、アジサイによるまちおこしにも乗り出した。高水さんは「地域全体からアジサイを感じられるようにしたい」と意気込み、南沢さんは「ありがたく、うれしいこと」と目を細めた。
 この日、加藤さんは自由民権運動時代に作られた民間憲法草案「五日市憲法」が発見された深沢家屋敷跡も見学。「アジサイに込めたメッセージと、純粋に人々の権利を守ろうという素晴らしい五日市憲法を作った人がいた街ということを、歌に託したステージにしたい」と話した。
 ライブは秋川キララホールで開催。開演は午後四時半。チケットなどの問い合わせは実行委員会=電042(588)5560=へ。

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